殺せんせー「さぁ浅野理事長　最後の一冊を開きますか？　いくらあなたが優れていても…爆弾入りの問題集を開けばタダでは済まない」

吉田「アンタが持ち出した賭けだぜ　死にたくなきゃ潔く負けを認めちまえよ」

理事長にギロっと睨まれビビる吉田

片岡「それに私達　もし理事長が殺せんせーをクビにしても構いません」

神崎「この校舎から離れるのは寂しいけど…私達は殺せんせーについていきます

家出してでも　どこかの山奥に籠ってでも　僕等は3月まで暗殺教室を続けます」

嬉し涙を流す殺せんせー

理事長「今年のE組の生徒は…いつも私の教育の邪魔をする　ここまで正面切って刃向かわれたのは今年に入って何度目だろうか」

しーん…とする教室

理事長「私の教育論ではね　あなたがもし地球を滅ぼすなら…それでもいいんですよ」

教科書を開き手榴弾が爆発し吹き飛ばされる理事長「（地球が無くなれば…結末は全員平等に訪れる

私の生徒だけが不利益を被る事もない　それは…私の教育のひとつの理想だ）」

池田、永井、森の3人が脳裏によぎる

目を開く理事長、自分が無傷な事に驚く

殺せんせー「ヌルフフフ　私の脱皮をお忘れですか？　脱いだ直後の私の皮は…手榴弾の爆風くらいなら防げます」

理事長「月に一度の脱皮か…なぜそれを自分に使わなかった？　使っていればそんな洋ナシみたいな顔にならずに済んだものを」

殺せんせー「あなた用に温存しました　私が賭けに勝てば…あなたは迷いなく自爆を選ぶでしょうから」

立ち上がる理事長「…なぜ…私の行動を断言できる？」

似た者同士だからと答える殺せんせー「お互いに意地っ張りで教育バカ　自分の命を使ってでも教育の完成を目指すでしょう

テストの間に昔のあなたの塾の生徒に聞いてきました　あなたの教師像や…起こった事も

私の求めた教育の理想は…十数年前のあなたの教育とそっくりでした」

不破「そ、そーなの！？じゃー何でここまで2人は違っちゃったの？」

不破の頭にぽんと触る殺せんせー「私があなたと比べて恵まれてたのは…このE組があった事です

まとまった人数が揃っているから　同じ境遇を共有してるから　校内いじめに団結して耐えられる　1人で溜めこまずに相談できる

そして理事長　このE組を創り出したのは…他でもないあなたですよ　結局あなたは…

昔描いた理想の教育を無意識に続けていたんです　対先生ナイフで殺せるのは私だけ

人間の命を奪えと教えるわけがない　私もあなたも理想は同じです　殺すのではなく生かす教育

これからも…お互いの理想の教育を貫きましょう」

昔の事を思い出す理事長

理事長「サボリは良くないな池田君　外ではしゃく方が好きなのかな？」

理事長にボールを投げる池田「へん　子供っつったら勉強より運動だろ！！」

かわす理事長「んー　じゃあこうしようか　1日に1度いつでも先生を攻撃していい　当てられたらその日の授業はサボっていいよ」

池田「…マジで？約束できんの？」

理事長「ああ」

池田「最後までやり通せよ浅野先生！！途中で逃げんのは無しだかんな！！」

対先生ナイフの先端を持つ理事長「…私の教育は常に正しい　この十年余りで強い生徒を数多く輩出してきた」

その先端をクヌギ葉のネクタイピンに当てる「ですがあなたも今　私のシステムを認めた事ですし…恩情をもってこのE組は存続させる事とします」

殺せんせー「ヌルフフフ　相変わらず素直に負けを認めませんねぇ　それもまた教師という生物ですが」

理事長「…それと　たまには私も殺りに来ていいですかね」

殺せんせー「勿論です　好敵手にはナイフが似合う」

去っていく理事長

停めていた車の前にいる浅野「完璧づらが崩れてる　その顔はまた敗けたね父さん」

理事長「…何か用かい浅野君？」

浅野「いやね　この傷の慰謝料プラスA5ランクのステーキあたりで…負けまくった父親を慰めてやろうと思いまして」

理事長「ほほう　DVで訴えて法廷で戦ってもいいんだよ　君がどんなに成長しても永久に私には勝てはしない」

浅野「ほお〜なぜそう言いきれます？」

理事長「私も成長を続けるからだ　教師として　親としてね」

ニヤと笑う浅野

理事長「裁判の話は車と店でゆっくりしようか　乗りなさい」

車内で裁判の話をわいわいとする2人

理事長「楽しみだ！今週にでも一緒に訴状を出しに行こう」

校舎を直すE組

倉橋「そーいや先生さ　テストの褒美に弱点教えてくれるって言ってたよね」

殺せんせー「ヌルフフフそうでした　実は先生　意外とパワーが無いんです　スピードに特化しすぎて

特に静止状態だと…触手1本なら人間1人でも押さえられる　指1本でおでこを押さえて立ち上がれないあの原理です」

なるほど！という事で皆一斉に掴みにかかるが…

生徒「それが出来たら最初から苦労してねーよ！！」

殺せんせー「ふーむダメですかねぇ」

生徒「不可能なの分かってて教えただろ！！」