『ガランの魔力』


エスカノール
「私が七つの大罪
　傲慢の罪(ライオンシン)
　エスカノール様だ」

まだ酔っているメラスキュラとガラン

メラスキュラ
「こいつも…フフ、七つの大罪？
　ヒック…」

ガラン
「全ての種族の頂点に立つ者とは
　大きく出たな、ヒック…

　なんと傲慢不遜の
　塊のような人間よ…

　カッカッカッカッ！！」

エスカノール
「フハハハハ…それが傲慢の罪」

次の瞬間、エスカノールが斧を振り
ガランを真っ二つにしてしまう

メラスキュラがゾクッっとし
一気に酔いが覚める

メラスキュラ
「！？」



ガランがその場に倒れる
エスカノールから距離をとるメラスキュラ

メラスキュラ
「ガランを…たった一振りで…
　こんな人間…三千年前には
　存在しなかったわ」

エスカノールがメラスキュラの方を見る
ニコッっと笑うメラスキュラ

メラスキュラ
「フン…けど調子には乗らないことね
　ゲームはまだ続いているの」


その時、ガランの身体から
メラスキュラのような
黒いモノが出てくる

ガラン
「ググ…カアァア…！！」

ガランの上半身と下半身を
黒いモノが完全にくっつける



ガラン
「我ら最高位の魔神が…この程度で
　殺せる相手と思うなよ！？」

エスカノール
「無論知っていますよ
　そうでなくてはゲームが
　少しも盛り上がらない」

メラスキュラ
「まるでガランを一撃で仕留めぬよう
　わざと手を抜いたような言い草ね…

　つくづく傲慢で…身の程を知らない
　お馬鹿な人間ね」

ガラン
「仮にその言葉が真実だとして…
　貴様は後悔するだろう…

　このガランを一撃目で
　葬らなかった事を！！」

メラスキュラ
「魔力を使う気？」

ガラン
「メラスキュラ離れておれ」


ガランの身体が揺れ始める
その振動は店にも伝わる
隠れているバンが揺れに気付く

バン
「！？何をする気だ…！！」

ガラン
「【臨界突破】！！
　(クリティカルオーバー）」




少し驚いている表情のエスカノール

ガラン
「これはメリオダスとの
　再戦の為のとっておきだったが

　お主はこの場で消しておかねばと
　儂の本能が訴えかけてくるのだ！！

　ガアアアッ！！」

ガランの体が肥大化し外見も変わる



メラスキュラ
「臨界突破はガランの武力を
　極限まで高めるシンプルにして
　強力無比の魔力よ…

　魔力が切れるまで
　もう暴走は止まらない

　この状態でのガランは…
　闘級4万！！」

ガラン
「カカ…すまんが…加減はできんぞ
　ギヒィィイ～！！」

ガランが武器を振りかぶる
エスカノールの左腕に直撃する



その威力により洞窟、店が吹っ飛び
山自体もなくなっていく

バン
「くそがぁー！！」

ジェリコ、エレインに覆いかぶさり
ガレキから守ろうとするバン

黒い球体状になり
防御するメラスキュラ

辺り一面に砂埃が立ち上がる


【豚の帽子亭】

マーリンが闘級を探知する

マーリン
「！！団長殿…たった今探知した」

メリオダス
「奴か！？」

マーリン
「ああ、現在の闘級5万55…60…
　時間を経過するごと闘級が増している
　間違いない…エスカノールだ」


【エスカノールサイド】

辺りの砂埃が晴れていく…

そこにはほとんど無傷の
エスカノールが立っていた



ガランの斧はエスカノールの左腕に
少しだけしか負傷させていなかった

エスカノール
「フー…これがあなたの
　本気…ですか？」

ガラン
「…っ！？」

ガラン
（バカな…バカな…バカな！！）

メラスキュラ
「ガラン！！
　ここは一旦退くのよ！！」

ガラン
「真実のガランに二言はなーし！！
　さあとことんやり合おう！！」

エスカノール
「では私の番ですね」

エスカノールが神斧を振りかぶる
その姿が巨大に見えるガラン



ガラン
「ヒ…！！！！？」



恐れをなしたガランが
その場から逃げ出してしまう

エスカノール
「…」

ガレキを避けていたバン達
バンがガランの方を見る

バン
「ん…？」

メラスキュラがガランの方を見る
その姿を見て目を背ける

エスカノール
「残念…せっかく少し本気を
　見せてあげようと思ったのに…
　…ゲームオーバーです」

ガランは逃亡の誓いを破り
自身が石化してしまった



煽り
「逃亡不可の誓いを破りガラン、
　あえなく石化！！ゲーム、決着！！

　大地を揺るがす傲慢！！
　＜十戒＞をも凌駕する圧倒的強者！！

　最強の矜持、ここに在り！！」


次号、七つの大罪 150話 ネタバレ 最新、『太陽の主(たいようのあるじ)』