センターカラー扉絵はＥ組の集合写真。




ホウジョウ達によって捕らえられてしまったE組。

それを聞いて本部に来た烏間。

鼻栓で鼻血を止めてる司令官が出迎える。

司令官「やぁ、君がMr.カラスマか　直に会って話すのは初めてだな　改めて名乗っておこう、各国からこの作戦の全指揮権を任された私の名は…」

いきなり司令官の胸ぐらを掴む烏間「どうでもいい!! 生徒達を監禁とはどういう事です!!」

その勢いに鼻栓が飛び出す。




ちょうどそこにホウジョウと部下達が通りがかる。




ホウジョウ「作戦に支障が出る、それ以外に理由が要るかね？」

驚く烏間「!!」

司令官「驚いたかね　君ほどの男ならホウジョウの名は知っていよう　でもって私の名は…」

ギュっと拳を握る烏間（伝説の殺し屋の次は…伝説の傭兵か!!）

烏間の顔に冷や汗が滲む。


【理事長サイド】
その頃、浅野理事長は記者会見で記者たちに詰め寄られていた。

記者「怪物を学校に受け入れるなんて!! あまつさえ生徒に銃を持たすのを容認するなんて!!」 「子供達の心に傷を残すとは考えなかったんですか!!」

「教育者なら命をかけて守るべきだったはずです!! あなたが怪物と戦ってでも!!」

攻めたてる記者たちにも全く表情を崩さない理事長（…やれやれ、やってくれたな　私に無断でここまで盛大に決行するとは…手段を選ばないのは共感できるが

…さてどうするか　責任転嫁して言い逃れるのは簡単だが…）

池田達にプレゼントされたネクタイピンに触れる理事長

『最後までやり通せよ浅野先生!! 途中で逃げんのは無しだかんな!!』

池田の言葉が蘇る。


理事長「生徒の教育にプラスになると判断したから雇ったまで　あの怪物が優れた教師でなかったらとっくにクビを切っている、それだけの事です」

そう言って去っていく理事長。

記者「ちょっと…」 「浅野理事長!!」 「子供達の前で同じセリフを言えるんですかァ!! 汚い大人が…」

声を荒げる記者の肩をポンっと叩く教頭（？）先生が小声で言う「毒日新聞さん、後ほど別室の方へ　理事長が選んだ数社にだけとっておきの情報を教えると」

微笑む記者「お…おお、そういう事なら」


【理事長】
呼ばれた数人の記者達が理事長室から出てくる。
無事、理事長に洗脳されて廃人家している様子。

「椚ヶ丘最高理事長最高椚ヶ丘最高E組最高…」





理事長（数人を洗脳して擁護記事を書かせたところで焼け石に水だ　ころせんせー、最後の暗殺者は…人類全てのようですね）



場面は捕らえられたE組へ。
全員シンプルな白のシャツとズボンに着替えさせられている。

菅谷「私服没収しやがって」

杉野「武器の仕込みを用心したんだろ、まるで囚人だ…」

不破「本当に…手抜きに等しい待遇だわ」

中村「ここで…殺せんせーが殺されるのをポケーっと見てろっての？」

大きいモニターではニュースが流れている

「VTRの中で子供達は…あの怪物をかばうような様子でしたが？」

「ストックホルム症候群といいましてね　人質が犯人と長時間過ごすうち同情や愛情を抱いてしまう事がある　分別のつかない中学生であれば尚更です

もし仮に1%ってのが本当だとして、宝くじの1等より遥かに高確率で地球が消える　見過ごせるはずありませんよ」

倉橋「…何で誰も…私達の言う事ちゃんと聞いてくれないんだろ」

うつむく一同

狭間「空には…わかりやすい"最悪の結果"が浮かんでる　中学生と世界の首脳とどっちの言う事信じるかは明らかでしょうよ」

ニュースは流れ続ける

「…これは人権の蹂躙だ!! 子供達には深刻なトラウマが残るでしょう　早急な心のケアが望まれます」

街の人達のインタビューも流れる

涙を流すおばあさん「可哀想…何もわからない子供達に　なんて可哀想な事をさせる奴なの」

涙を流す女性「子を持つ母としてあの子達の苦痛を思うと…」

一同（…何だこれ　何で俺等…赤の他人から可哀想扱いされてんだ？）

そこにやって来たのは烏間。

兵「5分だけですよ、あなたでも本当は許可できないんです」

一同「烏間先生!!」

渚「…お願いです、出して下さい　行かせて下さい、学校に」

木村「そースよ!! 烏間先生ならここから俺等を出せるでしょ!!」

烏間「…君等が…焦って動いて睨まれた結果がこの監禁だ　こうなっては俺も何もしてやれない　行きたければむしろ待つべきだったな

警備の配置が完了して持ち場が定まれば人の動きは少なくなり油断も生じる

5日目以降…といったところか　そこまで待てば包囲を突破できたかもな

…いや、万が一ふもとの囲いを抜けれても山の中でバリアの中に入る前に捕まるだろう

山の中を守るのは…君等を拉致した精鋭部隊だ　”群狼” の名で知られ渡る傭兵集団　ゲリラ戦や破壊工作のエキスパートだ」





烏間「30人にも満たないが、世界中の山岳や密林で恐れられた彼等は少人数で広い山中を防衛するにはまさに適任だ

そしてそんな猛者達のリーダーが… “神兵” と渾名されるクレイグ・ホウジョウ

素手でライオンを引きちぎるという戦闘力に加え…地球上のあらゆる戦場で経験を蓄えた最強の傭兵だ

さっき初めて直に見たが…あれは異常だ　どう考えても俺の3倍は強い　戦闘でひとたび奴を本気にさせれば勝ち目は無い…だからもう諦めろ」

渚「嫌です!! 殺せんせーと…話してない事が沢山ある!! やりたい事も沢山ある!! だからお願いです行か…」

渚の胸ぐらを掴んで床に叩きつける烏間。




「出せない、これは国の方針だ　よく聞け渚君」

烏間「俺を困らせるな　わかったか!!」

目を見開く渚「…」

カルマ「無駄だよ渚　結局のとこ、その人も社会人なんだ　いざとなったら保身の為に上の命令に従うだけ」

烏間「…その通りだ　地位が無ければ…肝心な時に誰も守れない…それに…

俺自身の信念に基づいても…やはり奴は殺すべきだと考えている　君等も3日位、頭を冷やして考えるんだな」

そう言い残して出ていく烏間

寺坂「…くそッ、烏間の野郎!! ここ1番で見捨てやがって!!」

渚「…寺坂君…烏間先生は今… “俺を困らせるな” ってはっきり言った」

寺坂「…？ だから何よ」

渚「こうも言った　5日目以降は外側の警備にスキが生まれる　山の中には少人数の精鋭が潜んでいて、そのリーダーは烏間先生の3倍は強い」

ハッとする寺坂「…!!」

渚「前に烏間先生話してた」

烏間の言葉 “…ああ、もしも俺が困れば迷わず君等を信頼し任せるだろうな”

渚「だから “困らせるな” は “僕等を信頼して任せる” …って意味だと思う

“俺と君等の立場は違う　けど可能な限り情報をやる　あとは君等の意志を尊重する” って

だから皆で考えて整理しようよ　僕等がどうしたいのか、僕等に何ができるのか…殺せんせーがどうして欲しいのか」


その頃の殺せんせー（…なす術なし　世界の誰もがそう思っているだろう

…しかし、あいにく私はマッハ20の怪物だ　幸いにしてやれる事はいくらでもある）


指にインクをつけ、超速で写真を描いてコピーするころせんせー




「どの写真も捨てがたいですねぇ　思いきって大増ページといきますか」




■迫る期日、その絆はますます大きく深く―――


暗殺教室　１６７　ネタバレへ続く!!

情報入り次第更新予定