『空っぽ、傀儡、伽藍堂』

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ナックルの心臓を
グリムジョーが握り潰す

その場に倒れるナックル

グリムジョーが血を払うように、
心臓を投げ捨てる

ナックルヴァール
「…あ…ア…アンタ…

　動けるようになったんだな…
　大したモンだ……

　アンタのこと…
　見くびってたぜ……」

グリムジョー
「何だァ？心臓潰しても
　まだ息があんのかテメェ…」

浦原
「アタシが治したんス
　ここに来る途中に

　藍染の手によって
　仮面を剥がれた破面達は

　帰刃によって　
　【破面(アランカル)】の霊圧から

　【虚(ホロウ)】の霊圧へと
　【完全に変化する】

　このことが戦いの役に立つかも
　知れないと思ったんです」

ナックルヴァール
「…そんな事まで…
　読んでたってのか…？」

浦原
「いいえ、言ったでしょ
　役に立つ【かも知れないと思った】んス

　だから【備えた】

　千の備えで一使えれば上等
　可能性のあるものは
　全て残らず備えておく

　それがアタシのやり方です」

ナックルヴァール
「…ムチャクチャだな…」

浦原
「何がです？戦いですよ
　敗けたら死ぬんス

　死なない為に死ぬほど
　準備することなんて
　皆やってる事でしょう」



ナックルヴァール
「…ナルホドね…アンタが…
　怖エー理由が…

　ようやく…解った…
　気が…するぜ…」

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その時、倒れているナックルを
グリムジョーが背後から更に貫く

グリムジョー
「しぶとい野郎だ、とっとと死ね」

浦原
「…グリムジョーさん」

グリムジョー
「てめぇの敵を殺すところまでが
　てめぇとの契約だ
　これで契約も終わりだぜ」

だがその時、グリムジョーが
突然、地面に膝をつく
浦原も何かを感じる

浦原
「！！」

グリムジョー
「何…だ…こりゃあ…」

ナックルヴァール
「オット…１つ言い忘れてたぜ…」

グリムジョー
「！てめぇまだ…」

ナックルヴァール
「俺が死ぬと…
　【ギフト・バル・デラックス】は
　威力を増す……！」

グリムジョー
「！」

ナックルヴァール
「俺がビビって…
　自分を巻き込まねぇように…

　無意識にかけてたロックが
　外れるからだ…

　アンタにゃ敬意を表してぇが…
　こればっかりはどうしようも無ェ…

　アンタらにゃもう逃げる力なんか
　残っちゃいねェだろう…

　すまねェな…

　…とは言え……アンタならきっと…
　何とかしりまうんだろうなあ…

　…全く…癪だから…致命的だとは…
　言わないでおくぜ…」

ギフト・バル・デラックスの
威力が増していく

グリムジョー
「チイッ、クソッ…
　こんな…こんなモンで…
　やられるかよッ…！！」

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その光景を少し離れた建物の上で
見ているネリエル



ネリエル
「…驚いた…ホントに…言ってた
　【５つの可能性】の１つになった…

　中の霊圧は…４つかな
　最低２往復…入口は…」

ギフト・バル・デラックスの
表面が何か所かチカっと光る
そこが入り口の様子だが…

ネリエル
「あれ！？【小っさい】　
　…ホントは一護と一緒に
　行きたかったんだけどな…」

少しため息を付くネリエル

そして覚悟を決めた顔をして
ギフト・バル・デラックスに
飛び込んでいく

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浦原が吐血しながら膝をつく

浦原
「…ここまでっスかね……
　途中で…任せちゃってスミマセン…
　黒崎サン…朽木サン…」



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【ジェラルドサイド】

ジェラルドが日番谷に凍らされる
だが叫びながら氷を砕く

ジェラルド
「オオオオオオオオオオオ！！」

日番谷
「一瞬も止められねぇのか…
　…頑丈な奴だ」

ジェラルド
「この程度の氷の曲芸で
　我を止められると思ったか！！」

ジェラルドが日番谷に腕を伸ばす
その腕を千本桜が弾く

ジェラルド
「！」

千本桜が飛んできた方向を見ると
そこには白哉が立っていた

白哉
「日番谷隊長、
　一対一では難しい相手だ
　手を貸そう」

白哉の隣に来る日番谷

日番谷
「…わかった
　確かにこの身長差なら2対1でも
　卑怯にはならねぇだろう」

白哉
「…」

日番谷
「…何だ、その目は…
　身長差なら普段からあるだろう
　とでも言いてぇのか」

白哉
「…いや…そんな…つもりは無い…
　…済まぬ」

日番谷
「なんで謝った！？

　すげえ言いよどんで
　結局謝ったじゃねぇか！！

　なんで謝った！？
　こっちを見ろ！！」

その時、再びジェラルドの腕が
2人に伸びてくる

白哉＆日番谷が鋭い目になり
迎え撃とうとする

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だが次の瞬間、ジェラルドの右腕が
肘から真っ二つになる



現れたのは剣八

剣八
「何だァ？隊長格が雁首揃えて全滅かよ
　情け無え！！」



白哉＆日番谷
「…厄介なのが来たな」

煽り
「負ける気がしねぇ！！」

ブリーチ ネタバレ 667話へ続く