僕のヒーローアカデミア ネタバレ 85話
『バカばっか』

--------------------------------------

【デク回想～病室昼間～】

デクが母親に電話をしている

デク
「お母さん？
　うん…退院…

　でもちょっと用があって、
　帰るのは明日かあさっ…

　うん、うん…
　動けるようにはなってるよ

　体怠（だる）い感じだけど
　かなり強めの治癒を
　施して貰ったみたい

　雄英的に生徒を遠くに
　置いておきたくないっぽい

　それと、マスコミ対策みたいなこと
　又聞きした」

デク母
「…出久、雄英、行かなきゃダメ…？」

デク
「…」

【回想終了】

--------------------------------------

【夜】

病院の正門を出る5人



飯田がデクへ謝る

飯田
「暴力を振るってしまった事…
　陳謝する…ごめん…」

八百万
「本当ですわ、飯田さん
　同行する理由に対し、
　説得力が欠けてしまいます」

デク
「大丈夫だよ
　気にしてないから」

飯田
「俺は…君たちの行動に
　納得いかないからこそ同行する

　少しでも戦闘の可能性を
　匂わせれば、
　即座に引き戻すからな…！

　言わば、監視者…
　そう、ウォッチマン！」

切島
「メンじゃねえのか」

轟
「ウォッチマン飯田…」

八百万
「私もですわ
　ウォッチマン八百万ですわ

　これはプロの仕事端から見れば
　あなた方が出張る必要性は
　一切ありません」

　しかし、お気持ちが
　よくわかるからこその
　妥協案ということ

　お忘れなきよう」

八百万
（戦闘皆無の救出…
　現実的ではない

　冷静になれてない事に
　気付けていない…

　現場を見れば、その難しさ…
　自分達の非現実的発想に…
　気付けて頂けるハズ…！）

--------------------------------------

【駅前】

八百万がポケットから
受信機を取り出す

八百万
「いいですか？

　発信機の示した座標は、
　神奈川県横浜市神野区

　長野からの出発ですので
　約2時間…10時頃の到着です」




--------------------------------------

【新幹線】

新幹線に乗っている５人

駅弁を食う轟
おにぎりを食う切島

デク
「あの…この出発とか詳細って、
皆に伝えてるの？」

轟
「ああ、言ったら余計
　止められたけどな」

切島
「あの後、麗日がダメ押しで
　キチい事言ってくれたぜ」

デク
「麗日さんが？」

そのお茶子の言葉を話す切島

お茶子
【爆豪くん、きっと…
　皆に救けられんの屈辱なんと
　違うかな…】



デク
「…」

爆豪が連れ去られた時の
言葉を思い返すデク

爆豪
【来んな、デク】

轟
「一応聞いとく

　俺達のやろうとしてる事は
　誰からも認められねえ
　エゴってヤツだ

　引き返すならまだ間に合うぞ」

切島
「迷うくらいならそもそも言わねえ！
　あいつァヴィランのいいように
　されていいタマじゃねえんだ…！」

オールマイオの言葉を思い返すデク

オールマイト
【余計なお世話ってのは
　ヒーローの本質でもある】

デク
「僕は…」

先程のデク母との電話の描写が入る

デク
【お母さん…僕
　オールマイトに全部もらった

　そのオールマイトが
　見初めてくれた以上…】

デク
「後戻りなんて出来ない」



飯田、切島、轟、八百万の顔

--------------------------------------

【繁華街】

神野区の街に降り立つデク達

デク
「ついた！神野区」

切島
「この街のどこかに奴ら潜んでんのか」

轟
「人多いな」

走り出す切島

切島
「さァ どこだ、八百万！」

八百万
「お待ち下さい！

　ここからは用心に用心を
　重ねませんと！

　私たち、ヴィランに顔を
　知られているんですのよ！」

ササッと顔を隠すデク

デク
「うん、オンミツだ」

飯田
「しかし、それでは偵察も
　ままならんな」

八百万
「そこで私、提案がありましてよ！？」

【激安の王道、鈍器大手（ドンキオオテ）】を
八百万が頬を赤くしながら指差す
（ドンキに入りたい様子の八百万）



--------------------------------------

5人が変装した姿になる

チンピラ風：デク
ヤンキー風：切島



ホスト風：轟
キャバ嬢風：八百万
バーテン風：飯田



轟
「なる程、変装か」

デク
「オッラァ！コッラァ！」

切島
「違え、もっとアゴを
　クイクイやんだよ」

デク
「オッラァ！」

八百万
「夜の繁華街！

　子どもがうろつくと
　目立ちますものね！

　ふー…（ご満悦）」

飯田
「パイオツカイデー
　チャンネーイルヨー！」

轟
「八百万…【創造】で造れば
　タダだったんじゃねえか？」

八百万
「そそソレはルール違反ですわ！

　私の【個性】で好き勝手に
　造り出してしまうと流通が…

　そう！国民の一人として…うん！
　回さねばなりませんもの！経済を！」

轟
「そうか…」

切島
（ドンキ、入りたかったんだな、
　このピュアセレブ）

--------------------------------------

繁華街の人
「お？雄英じゃん！」

その言葉にギクっとする一同
バッと振り向くデク

デク
「オッ、オッラ…」

だがその言葉はデク達に
言った言葉ではなかった

繁華街の人達が見上げる先には
街頭ビジョンのニュース映像

そこに映っていたのはスーツ姿の
校長、イレイザー、ブラドの３人



デク
「！？」

ニュース
「では、先程行われた、
　雄英高校謝罪会見の
　一部をご覧ください」

イレイザー
「この度、我々の不備から
　ヒーロー科一年生27名に
　被害が及んでしまった事

　ヒーロー育成の場でありながら、
　敵意への防衛を怠り、
　社会に不安を与えた事

　謹んでお詫び申し上げます
　誠に申し訳ございませんでした」



飯田
「メディア嫌いの相澤先生が…」

校長達に質疑応答をする記者達

記者
「NHAです雄英高校は今年に入って4回、
　生徒がヴィランと接触していますが

　今回、生徒に被害が出るまで
　各ご家庭にはどのような説明を
　されていたのか

　又、具体的にどのような対策を
　行ってきたのかお聞かせ下さい」

デク
（体育祭開催の件から雄英の基本姿勢は
　把握してるハズなのに言わせるのか）

デク
「悪者扱い…かよ…」

校長
「周辺地域の警備強化、
　校内の防犯システム再検討

　【強い姿勢】で生徒の安全を保証する
　…と説明しておりました」

繁華街の人々
「は？守れてねーじゃん
　何言ってんだこいつら」

デクナレ
（結果が全て…空気が淀んでいく）

不穏な空気を感じるデクたち

--------------------------------------

【死柄木バー】

校長達のニュースを見ている死柄木達



死柄木
「不思議なもんだよなぁ…

　何故奴ら（ヒーロー）が
　責められてる！？

　奴らは少ーし対応が
　ズレてただけだ！

　守るのが仕事だから？

　誰にだってミスの
　一つや二つはある？

　【おまえらは完璧でいろ】って！？

　現代ヒーローってのは
　堅っ苦しいなァ

　爆豪くんよ！」

両手に器具を嵌めら
椅子に拘束されている爆豪

スピナー
「守るという行為に
　対価が発生した時点で、

　ヒーローはヒーローでなくなった
　これがステインのご教示！」

死柄木
「人の命を金や自己顕示に
　変換する異様

　それをルールでギチギチと守る
　社会敗北者を励ますどころか
　責めたてる国民

　俺たちの戦いは【問い】

　ヒーローとは、正義とは何か
　この社会が本当に正しいのか

　一人一人に考えてもらう！
　俺たちは勝つつもりだ

　君も、勝つのは好きだろ？
　荼毘、拘束外せ」

荼毘
「は？」

爆豪
「…」

荼毘
「暴れるぞ、こいつ」

死柄木
「いいんだよ

　対等に扱わなきゃな
　スカウトだもの

　それにこの状況で
　暴れて勝てるかどうか

　分からないような男じゃないだろ？
　雄英生」

爆豪
「…」



荼毘
「トゥワイス、外せ」

トゥワイス
「はァ俺！？嫌だし！」

そう言いながら拘束を
外し始めるトゥワイス

Mr.コンプレス
「強引な手段だったのは謝るよ…

　けどな、我々は悪事と
　呼ばれる行為にいそしむ

　ただの暴徒じゃねぇのを分かってくれ
　君を拐ったのは偶々じゃねぇ

　ここにいる者、事情は違えど
　人に、ルールに、
　ヒーローに縛られ…苦しんだ
　君ならそれを―…」

自由になった手を見つめる爆豪
爆豪に歩み寄る死柄木

--------------------------------------

次の瞬間、近づいた死柄木の顔面に
爆破を食らわせる爆豪



死柄木の顔についていた手が
床に吹っ飛んでいく

爆豪
「黙って聞いてりゃ
　ダラッダラよォ…！

　馬鹿は要約出来ね～から
　話が長ぇ！」

トゥワイス
「死柄木…！」

爆豪
「要は【嫌がらせしてえから
　仲間になって下さい】だろ！？
　無駄だよ」

幼少時の爆豪が電器店で
オールマイトが戦っているTVを
見ている描写

爆豪
「俺は【オールマイト】が
　勝つ姿に憧れた！！

　誰が何言ってこようが
　そこァ【もう】曲がらねえ！！」



死柄木が床に落ちた手を見つめる

死柄木
「お父さん…」



煽り
「屈せぬ鋼の意志！」

僕のヒーローアカデミア ネタバレ 86話へ続く