僕のヒーローアカデミア ネタバレ 86話
『嵐の前』

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【雄英高校記者会見場】

校長、イレイザー、プラドの3人に
記者達が質問している

記者
「生徒の安全…と仰りましたが
　イレイザーヘッドさん、

　事件の最中、生徒に戦うよう
　促したそうですね

　意図をお聞かせ下さい」

イレイザー
「私共が状況を把握出来なかった為、
　最悪の事態を避けるべく、
　そう判断しました」

記者
「最悪の事態とは？
　26名の被害者と1名の拉致は
　最悪と言えませんか？」

イレイザー
「…私があの場で想定した【最悪】とは、
　生徒が成す術なく殺害される事でした」

記者
「…」

校長
「被害の大半を占めた
　ガス攻撃ヴィランの個性から

　催眠ガスの類だと
　判明しています

　拳藤さん、鉄哲くんの迅速な
　対応のおかげで全員命に別状はなく、

　また、生徒らのメンタルケアも
　行っておりますが、

　心的外傷などは今のところ
　見受けられません」

記者
「不幸中の幸いだとでも？」

校長
「未来を侵されることが
　【最悪】だと考えております」

記者
「拐われた爆豪くんについても
　同じ事が言えますか？

　体育祭優勝ヘドロ事件では
　強力なヴィランに単身抵抗を続け、

　経歴こそタフなヒーロー性を
　感じさせますが

　反面、決勝で見せた粗暴さや、
　表彰式に至るまでの態度など、
　精神面の不安定さも散見されています」

爆豪の体育祭表彰式のコマ、
ヘドロにとりつかれるコマ、
体育祭決勝で轟に掴みかかるコマ

記者
「もしそこに目をつけた上での
　拉致だとしたら？

　言葉巧みに彼をかどわかし、
　悪の道に染まってしまったら？

　未来があると言い切れる根拠を
　お聞かせ下さい」



ブラド
（わかっちゃいたが攻撃的…！
　ストレス掛けて粗野な発言を
　引き出そうとしてる）

イレイザーの方ををちらりと見るブラド

プラド
（いかんぞ…恐らくイレイザーの
　メディア嫌いを知っての挑発！
　ダメだ乗るな――――…！」

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次の瞬間、イレイザーが立ち上がる
そして記者達に頭を下げる

イレイザー
「行動については私の
　不徳の致すところです」

ブラド
「…」

イレイザー
「ただ…、体育祭での【ソレら】は、
　彼の【理想の強さ】に起因しています

　誰よりも【トップヒーロー】を追い求め…
　もがいているあれを見て

　【隙】と捉えたのなら、ヴィランは
　浅はかであると私は考えております」



記者
「根拠になってませんが？
　感情の問題ではなく、
　具体策があるのかと伺っております」

校長
「我々も手をこまねいてるワケではありません
　現在警察と共に調査を進めております
　我が校の生徒は必ず取り戻します」

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【ヴィランバー】

その校長達の会見の様子が
TVから流れている

爆豪
「ハッ！！

　言ってくれるな雄英も先生も…
　そういうこったクソカス連合！

　ガハハハハハ！！」

爆豪
（あんだけ大掛かりな襲撃カチ込んで
　成果俺1人言質も取れてる！

　こいつらにとって俺ァ
　【利用価値ある重要人物】

　俺の【心】にとり入ろうとする以上、
　本気で殺しに来るこたねえ相手は7人か…

　こいつらの方針が変わんねーうちに、
　2～3人ブッ殺して脱出したる！！）



爆豪
「言っとくが、俺ァまだ
　戦闘許可解けてねえぞ
　ハハハ！！」

マグネ
「自分の立場…よくわかってるわね…！
　小賢しい子！」

トガ
「刺しましょう！」

荼毘
「いや…馬鹿だろ」

Mr.コンプレス
「その気がねえなら懐柔された
　フリでもしときゃいいものを…
　やっちまったな」

爆豪
「したくねーモンは嘘でもしねんだよ
　俺ァこんな辛気くーとこ、
　長居する気もねえ」

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死柄木が床に落ちた
父の手を見つめている

死柄木
「…」

それに気づいた黒霧

黒霧
（【手】を…！」

ワープ発動しようとする黒霧

黒霧
「いけません、死柄木弔！
　落ち着いて…」

ギロッと爆豪を睨む死柄木



爆豪
「！！」

死柄木
「手を出すなよ…おまえら」

死柄木が床に落ちた手を拾い
再び顔面に装着する

死柄木
「こいつは…大切なコマだ」

黒霧
「…」

死柄木
「出来れば、少し耳を傾けて欲しかったな…
　君とはわかり合えると思ってた…」

ジーニストの言葉を思い返す爆豪

ジーニスト
【ヴィランもヒーローも表裏一体…】

爆豪
「ねぇわ」

死柄木
「仕方がないヒーロー達も
　調査を進めていると言っていた…
　悠長に説得してられない」

TVモニターに話しかける死柄木

死柄木
「先生、力を貸せ」

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【ワンフォーオール】

PC画面に写る死柄木達の姿
どこか部屋で見ているワンフォーオール



ワンフォーオール
「…良い判断だよ、死柄木弔」

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【デク達サイド】

発信機の示す場所まで来たデク達
そこはヴィランヴァーの雑居ビル

八百万
「ここが発信機の示す場所ですわ」

切島
「これがアジト…いかにもだな！」

八百万
「わかりません…ただ、
　私が確認した限り、ヴィランは
　丸一日ここから動いてません

　ヴィランがいるからといって
　爆豪さんがいるとは限りません

　私達がどれだけか細い情報で
　ここに立っているか、

　冷静に考えてみて下さい」

飯田
「耳郎くんや葉隠くんのような
　スニーク活動に秀でた者はいない

　少しでも危険だと判断したら
　すぐ止めるぞ

　友であるからこそ警察への通報も
　辞さんからな…」

デク
「…ありがとう、飯田くん
　出来る範囲で出来ること…考えよう」



ブツブツブツと言っているデク

切島
「久しぶりに見るな、ブツブツ」

八百万
「緑谷さんって感じですわ」

飯田
（そう…君は一度決めてしまえば
　止まらない…止まれない！

　そんなところを友として…
　ライバルとして…尊敬しているんだ

　だがこれ以上は譲れない…
　今度は俺が守るんだ）

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【某所室内】

ヒーローたちが集まっている様子

エンデヴァー
「何で俺が雄英の尻拭いを…
　こちらも忙しいのだが」

ジーニスト
「まァそう言わずに…OBでしょう」

塚内
「雄英からは今、ヒーローを呼べない
　大局を見てくれ、エンデヴァー

　今回の事件はヒーロー社会崩壊の
　切っ掛けにもなり得る

　総力をもって解決にあたらねば」

オールマイト、エンデヴァー、シンリンカムイ、
グラントリノ、ジーニスト、虎、Mt.レディ、
サカマタ、警察官たち等の描写





ジーニスト
「私は以前、爆豪の素行を矯正すべく
　事務所に招いた
　
　あれ程意固地な男はそういまい
　今頃暴れていよう事態は急を要する」

サカマタ
「貴様が変えられなかったのか、ホホウ」

ジーニスト
「毛根までプライドガチガチの男だった」

虎
「我が同志ラグドールが奪われている
　個人的にも看過出来ぬ！」

塚内
「生徒の一人が仕掛けた発信機では、
　アジトは複数存在すると考えられる

　我々の調べで拉致被害者が
　今、いる場所はわかっている

　主戦力をそちらへ投入し、
　被害者の奪還を最優先とする

　同時にアジトと考えられる場所を制圧し、
　完全に退路を断ち、一網打尽にする」

グラントリノ
「俊典俺なんぞまで
　駆り出すのはやはり…」

オールマイト
「【なんぞ】なんぞではありませんよ、
　グラントリノ！

　ここまで大きく展開する事態
　奴も必ず動きます」

グラントリノ
「オールフォーワン…」



塚内
「今回はスピード勝負だ！
　ヴィランに何もさせるな！

　先程の会見ヴィランを欺くよう、
　校長にのみ協力要請しておいた！」

先程の会見場面の校長の描写

校長
【現在警察と共に調査を進めております】

塚内
「さも難航中かの様に
　装ってもらっている！

　あの発言を受け…その日のうちに
　突入されるとは思うまい！

　意趣返ししてやれ！！
　さァ反撃の時だ！！

　流れを覆せ！！ヒーロー！！」

走りだすヒーロー達、警察官達

彼らはヴィランバーのすぐ近くの
建物の中で話していた様子

ヴィランバーがある雑居ビルの前で
見上げる一同



突入する構えを見せるオールマイト

煽り文
「突入！次号、C（センター）カラー」

僕のヒーローアカデミア ネタバレ 87話へ続く