トリコ ネタバレ 368話
『0.1秒を私に！！』

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煽り
「狼王、吠える」

狼王ギネスが遠吠えを放っている

ギネス
「オオオオオオオ」

ナレーション
「その遠吠えは

　どこか嘆きのような切なさと…
　しかし強い決意にも似た気迫を交え…
　地球全体にこだました…

　そのメッセージ（声）の意味に…
　1人の美食屋が気付く」

トリコ
「バトルウルフ…！！

　ま…間違いねェ…！！
　呼んでいる…！！

　自分以外の…
　【七匹の王を】…！！」

そこに大竹を連れた
ブランチがやって来る

ブランチ
「トリコーっ！！」

トリコ
「あ、ブランチ！！」

小松
「たっ…竹ちゃん！！」

大竹
「…小松…」

ブランチ
「最後に見えたかすかな
　光を目指して来てみたら…
　お前らまだ無事で何よりやで！！」

トリコ
「【まだ】って何だよ！！

　お前こそまだ無事で
　良かったなブランチ！！

　今のところ」

ブランチ
「んなコトよりいよいよや
　【グルメ日食】が始まった…！！

　辺りは真っ暗やで
　地球中が急速に冷え込んで来とる

　ここまで来る間に通った土地は
　すでに氷点下の場所も多かったわ…！！

　せやのに何や…この大陸だけ
　ビミョーに温かないか？」

トリコ
「微妙じゃねェ
　逆にどんどん温度が上がってる！！
　スゲェエネルギーだ…！！

　間違いなくこの大陸に
　もうすぐ現れる食材のせいだろうな…」

ブランチ
「食材？食材ってまさか…」

トリコ
「ああ…ご…ご…」

トリコの顔に異変が

ブランチ
「？」

鬼が飛び出すトリコ

トリコ
「GODだ」



ココ
「！！」

サニー
「トリコ！？」

ココのグルメ細胞の悪魔も飛び出す

ココ
「うっ、うおああっ！！」

サニー
「ココ！！」

サニー、ゼブラのグルメ細胞の
悪魔が飛び出してくる

ブランチ
「な…なんや！？
　どないしてんみんな！！」

ジジ
「ま…まさか…この気配は…」

ココ
「マズイ…【食欲】が…
　抑えきれん…」

トリコ
「こ…この【匂い】…どこかで…」

チチにもらったリンゴを思い出すトリコ



トリコ
「そうか…！
　！チチと出会った時に見せられた
　リンゴの匂いだ…！！」

ジジ
「来るのか…！！
　本当に…こんなに早く！？」

トリコ
「何てこった…

　…あのリンゴに染みついていた
　匂いの正体こそ…

　【GOD】だったのか！！！」

面にヒビが入っていく

トリコ
「現れるぞーっ！！」

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【ジョア vs 三虎】

フローゼの姿になったジョア
その姿を見て固まる三虎

ジョア
「そう…その顔ですよ三虎…
　その0.1秒が欲しかったのです
　あなたを調理するために…」

いつのまにか腕を輪切りにされ、
腹を抉られ、左腕を焼かれていた三虎



しかし輪切りになった右腕は
瞬時に再生していく

ジョア
「この空間にあなたを
　引きずり込んだ時から
　調理は始まっていました」

焼かれ続ける左腕をチラっと見る三虎
すると炎はすぐに沈下していく

更に顔面を抉られる三虎
だが全く動じない

ジョア
「バレていたでしょうから
　言いますが…

　この空間にはあらかじめ
　ある【菌】が充満しています」

　攻撃を開始すれば
　たとえニトロだろうが

　１秒足らずで身体が朽ち果てるほど
　強力に侵蝕する菌ですが…

　もちろん攻撃（それ）が
　目的ではありません

　菌は料理の材料です」

三虎
「【ハングリースペース】」

舌を高速で空間に出す三虎

三虎
「空間の大気ごと【その菌】を
　全て食らった
　…私の舌が次に襲い掛かるのは…」

繰り出した三虎の舌が
ジョアに襲いかかっていく

だがことごとく三虎の攻撃は
ジョアから外れていく



ジョア
「おや？当たりませんね
　どうしました？三虎」

フローゼの姿で優しく言うジョア

三虎
「…やめろ…その顔をやめろ！！」

マシンガンのように
舌を放っていく三虎

だが全ての攻撃が
ジョアの身体の脇をすり抜ける

悠然と三虎に歩いていくジョア

ジョア
「アカシアがなぜ…
　フローゼを執拗なまでに
　求めたのか…

　彼女の【食運】です

　天才的な料理の腕を支えていたのは
　まさに【食運】

　この身体に宿る食運こそが
　彼女が【神の料理人】と
　呼ばれていた所以であり

　アカシアが求めたものなのです」

三虎
（なぜ当たらん…）

ジョア
「先ほどの菌は私が作った中でも
　最も強力なもの…
　私自身の命をも脅かすほどに…

　しかし私は菌に襲われていない…
　なぜでしょう？

　【神の料理術（ゴッドクッキング）
　　空切り】！！」



三虎の顔面が横に斬られる
だがまたしても瞬時に治っていく

ジョア
「凄まじい再生スピードです！！

　もはや【無敵】と言っても
　過言ではない！！

　しかし【無敵】でも
　【食運】には及びません…

　【食運（グルメラック）】！！」

三虎の顔がドロォっと溶けだしていく

ジョア
「あなたの舌が私に当たらないのも…
　菌が私を襲わないのも…
　
　全て食運のせいです

　食運（これ）は抗うことのできない
　才能（ちから）…

　三虎…あなたが食べた菌たちは今
　体内からあなたの体を腐らせています

　しかし攻撃ではありません
　発酵ですよ、調理しているんです

　わかりますか三虎
　あなたはまな板のの上の食材なんです

　【魔王のみじん切り（サタンミンチ）】！！」

三虎をめった切りにしていくジョア

三虎
「……もう充分（いい）か？
　【マイノリティーワールド】」

ジョアの体が一瞬で菌にやられ、
跡形もなく消え去ってしまう



三虎
「…私にとっては…
　最初（ハナ）から闘いではない…
　一方的な食事だ
　確かに…不味い味付けだったな…」

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その時、何かに気付く三虎

三虎
（この存在感は…まさか…ついに…）

ジョア
「ええ…現れたみたいね…
　【GOD】が」

三虎が振りむくと、
そこにはフローゼの姿のジョア

ジョア
「その0.1秒が欲しかった
　あなたを殺すためでなく
　調理し【閉じ込める】ために」

三虎を金の缶詰に閉じ込めるジョア



封印を終えると同時に、
その場に膝をつくジョア

ジョア
「はーはーはー…

　…あ…危なかった…
　…これも食運のお陰ですか…

　…ふふ…ふふふ…ふはははは！！
　うまくいきました！！

　三虎さえ片付けば…
　あとは楽勝でしょう」

ジョア
（そして…ついに…現れました！！
　最後の食材の王…！！【GOD】が！！）

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トリコ
「お…おおおおおおおおおおおおお
　な…っ なんだこりゃぁぁぁあ─っ！！!」



煽り
「遂に姿現す【神】の名の食材！！」

トリコ ネタバレ 369話へ続く