暗殺教室 番外編 ネタバレ 第3話
『素性の時間』

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居酒屋で話し合うマリオ達

マリオ達
「奴等の素性は！？
　まずは居場所を…」

蛍が店の引き出しから
包丁を取り出す

蛍
「私も行く」

殺せんせー
「蛍ちゃん（汗」

蛍
「ママを返してもらいに行く
　誰よりも大事なひとだもん」

マリオ達を見る蛍

蛍
「それにママがいなくなったら
　おじさん達が集まる所も
　無くなっちゃう」

ニコッと笑う殺せんせーが
蛍から包丁を取り上げる

殺せんせー
「まだ君はその気持ちだけで
　充分ですよ、蛍ちゃん
　
　今はただ彼等の後を
　ついて行きましょう

　君がいつか誰かの力に
　なりたいのなら

　彼等の活躍はきっと
　参考になるはずです」

マリオ達
「20分で準備だ！！おー！」

マリオ達が店の外に出て行く

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【あるマンション前】

仙石が居ると思われる場所に
マリオ達が集まっている



マリオ
「住所も書かず
　看板も上げない闇金事務所

　こんなに早く割り出すとは
　さすがだな」

シーカー
「店に残っていた通話履歴と
　周辺の監視カメラの
　ハッキング情報

　あとは独自のネットワークと
　計算と経験

　あいつのアジトを
　見つけるのに比べりゃ
　簡単なもんさ」

林に隠れている殺せんせーを
指差すシーカー
殺せんせーが蛍に耳打ちする

殺せんせー
「シーカー君の前職は腕ききの
　航空管制官でした

　ある時、ジャンボジェットの
　遭難墜落事故の全責任を負わされ…
　職を追われたと聞いています

　その後、前職の知識に独学を加え
　あらゆる目標の【座標】を
　探り当てる術を編み出した

　…ですが一度その世界で
　失った信用は取り戻せない

　食いつなぐため…仕方なく

　今はその能力で【別の仕事】で
　活かしています」

郵便ポストを漁っているチャンタ

チャンタ
「…だがこっからが大変だぜ」

携帯で調べているシーカー

シーカー
「調べた限り真っ黒に
　悪質な闇金融だ

　借金の利息が返済不能な
　額になるまで待ってから…

　借りた人間を一生
　思い通りに操るやり口だ

　話し合いが通用する相手じゃない
　早くしないと梓さんがヤバい！」

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【事務所内】

梓がヤクザ達に囲まれている



仙石
「…親ひとり、子ひとり、
　おまけに見えない目

　そろそろ諦めてサインしろよ

　こんだけの額は体使って返す以外に
　ねーんだからよ

　嫌ってんならそろそろ
　実力行使に移るしかねェ

　ひと足先に社員研修だ

　新しい仕事場で何をするかを
　教えてやる」

仙石が立ち上がり上着を脱ぐ

梓
（…吐き気がする…朦朧とする
　…だけど方法はこれしか…！！）



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【マリオ達サイド】

マンションのエントランスの
オートロックに機械を繋ぐチャンタ

チャンタ
「オートロックは地味に厄介ネ

　強引に侵入する事はできるケド…
　通報されたり逃走される危険が増ス

　だが…このマンションの
　ICチップ規格は割と単純ダ

　俺の開発したマスターキーが
　使えるネ」

シーカー
「…おいタコ、突入するから
　蛍ちゃん連れてここにいろ」

殺せんせー
「了解です、ただし蛍ちゃんを
　幻滅させない解決法でね」

蛍
「？」

シーカー
（…チッ、簡単に言ってくれるぜ
　俺達は殺し屋）

武器を手に構えるマリオ達

マリオ
「俺が半分片付ける」

頷くチャンタ

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事務所のドアを蹴破るマリオ達
それに驚くヤクザ達と
仙石に襲われる寸前の梓の姿

シーカー
（殺す事しか能がない…
　…わけじゃなかった
　俺達だって昔は…！！）

ヤクザ達
「なっ…なんだテメェら！！」

マリオが素手でヤクザ達を
一撃で倒していく



チャンタがヤクザの首を締め、
その顔に灰皿をぶちまける

シーカーが蹴りでヤクザを倒す
ふとしが鼻くそを飛ばしている

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外で待機している殺せんせーが
蛍にマリオ達の事を説明している

殺せんせー
「マリオさんの前職は
　首相クラスを護衛するSP

　チャンタさんも元々優秀な
　警備会社の技術者でした

　皆…不祥事に巻き込まれる形で
　社会での信用を失い、運命に流されて
　今の業界へやってきました」

蛍
「…色んな過去あるんだね
　大人のひとって…

　でもタコさん
　何でそんなに皆の事詳しいの？

　お友達ってわけでもないのに」

殺せんせー
「…私も以前同じ業界にいましたから
　優れた同業者をチェックするのは
　当然です」

背景には死神時代の殺せんせーの姿

蛍
「タコさんは何でその業界
　辞めちゃったの？」

蛍の頭にポンと手を置く殺せんせー

殺せんせー
「簡単です

　今はもっとやりたい事が
　あるからです

　全てを懸けても惜しくない
　そう思える最高の仕事が」

背景にはE組で殺せんせーが
教鞭をとっている描写



殺せんせー
「彼等もまた一人前の大人達
　いずれまた自らの足で新しい道へと
　進めるでしょう」

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マリオ達が仙石以外を全て倒す

仙石
「て…テメェら一体…」

シーカー
「梓さんを返してもらおうか
　どうせ借金もインチキして
　こさえたんだろ」

梓
「…！皆さん…！！」

仙石
「…チッ…そういう事か

　チンピラ雇って店の借金
　踏み倒す気か

　上等だ！やってみろ！

　俺達のバックについてる組が
　黙っちゃいねぇ

　事故死、店の火災、
　自然に報復できる方法は
　いくらでもある」

マリオ達の表情が曇っていく
梓の髪の毛を掴む仙石



仙石
「第一、こいつの借金は
　ちゃあんと証文があんだ

　リスクや返済期限も
　ちゃんと説明し

　間違いなくこいつの意思で
　判を押したんだ」

その時、ふとしが鼻くそを
ほじりながら言う

ふとし
「無理っしゅ

　金利から取り立て方まで
　全部違法っしゅ

　貸金業法 第二十一条

　貸金業を営む者は
　貸し付けの契約に基づく
　債権の取立てをするに当たって

　人を威迫し又は人の私生活若しくは
　業務の平穏を害するような言動を
　してはならない」

仙石
「！？」

ふとし
「その他、ざっと簡単に挙げても

　規定を上まわる利息は
　利息制限法一条により無効

　さらに出資法五条違反で懲役が
　罰金若しくは両方

　無登録での営業は
　貸金業法四十七条二号違反

　刑法では営利目的略取罪、
　監禁罪、強要罪

　ヤクザがバックにいようが
　関係ないっしゅ

　裁判になれば壊滅的な
　ダメージを追うのは
　確実にそっちの方っしゅ」

仙石
「て…てめェ！弁護士か！？」

ふとし
「昔の話っしゅ

　競い合った同期に
　この手の裁判の達人がいる

　あいつとは色々あったが
　お望みとあらば
　ここに呼ぶっしゅ」



マリオ達
（ふとし…なんだお前その経歴！！）

ふとしの鼻くそが
金色に輝いている

ふとし
「…というわけで合法でも無法でも
　おまえらに勝ち目は無いっしゅ

　それでも俺達と地獄の底まで
　殺り合うか…

　あの店から手ェ引くかだ」

ふとしが仙石の額に鼻くそを
ぴたっとつけながら言い放つ

仙石
「…！！」

ガクッと諦めた様子の仙石

仙石
「…帰れ！！
　二度とツラ見せんな！！」

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【マンション廊下】

殺せんせーと合流したマリオ達
蛍が梓に抱き付く

蛍
「ママぁ！！」

梓
「蛍！！」



マリオ
「もう大丈夫、多分これ以上
　奴等は手出ししてこない」

梓
「…ありがとうございます…！！
　何とお礼を言っていいか…」

立ち上がった梓がよろける

梓
「あっ…」

蛍
「！！」

殺せんせーが支える

梓
「ご、ごめんなさい
　安心したら力が抜けて…
　少しここで休ませて下さい」

殺せんせー
「…いいんですよ
　一晩中でもお供します」

マリオ達が殺せんせーを
悔しそうに見ている

殺せんせー
「先に皆さんは蛍ちゃんを連れて
　玄関まで車を回して下さい！
　私が梓さんを連れて合流します」

シーカー
「くそ、何もしてねーのに
　美味しいとこ…」

マリオ
「我慢しろ、まだ敵地だ
　この場で守るにゃ奴が適任だ」

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外に出たマリオ達

シーカー
「でもよ…」

チャンタ
「おう…」

シーカー
「何か俺等も」

マリオ
「まだ普通に他人の役に
　立てるもんだな」

シーカー
「…転職考えるか」

マリオ
「４人集まりゃ
　なにか善い事できるかもな」



マリオ達の会話を
微笑みながら聞いている蛍

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【マンション玄関前】

梓をお姫様抱っこする殺せんせー

殺せんせー
「もうすぐ車が来ますからね」

梓
「ええ…すいません
　まさか…皆さんと
　蛍まで来るなんて」

殺せんせー
「本当によくできた娘さんです
　自分の事より他人の幸せを
　まず考える」

梓
「…ええ、皆良い人ばかり
　おかげで…計画が狂う所でした」

急に目を開く梓



殺せんせー
「！！」

梓の胸元に爆弾が仕込まれており
それがドンッと爆発する



煽り
「まさかの自爆、その真意は…！？
　次回、番外編最終話＆カラーで
　E組大集合！！」

暗殺教室 番外編 ネタバレ 第4話へ続く