トリコ ネタバレ 371話
『時代の対峙！！』

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アカシアがGODがを見る

アカシア
「おぉ…おおお…これが…

　この地球（ほし）のメインディッシュ
　【GOD】…！！その最終形態…

　…！？」

その時、GODに6匹の蠅が
たかっているイメージを見るアカシア

アカシア
「この世で最も…上級な食材に
　蠅がたかってるな……

　デカいのが2匹…
　小ぶりなのが4匹…」

怒りの表情になったアカシアが
身体から闘気を出し威圧する

アカシア
「分をわきまえろ…
　人間（ガキ）ども…」

だがトリコも怒っていた

トリコ
「てめェが…！！
　アカシアか…！！」



アカシア
「…有名だな、私は…」

ココ
「【グルメ時代】の創始者…
　学校でも習うし

　あなたの知名度は高名な宗教家や
　大統領など比ではない…

　生きてる事がスクープだけどね…」

アカシア
「ならばもう少し…
　リスペクトが欲しいものだが…
　のぅ、ジョアよ」

ジョア
「ええ…そもそも何をそんなに
　怒っているんですか、トリコさ…！」

ワープロードを発動させるジョアに
スタージュンが炎を向ける

スタージュン
「動くな、殺すぞ」

顔に冷や汗をかいているスタージュン

ジョア
「…【裏のチャンネル】を
　作ろうかとね…

　GODを前に無駄話をしている時間は
　ありませんし」

トリコとスタージュンを見るアカシア

アカシア
（この2人だ…デカい2匹の蠅は
　何だ？こいつら…）



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トリコ
「次郎を殺したな」

アカシア
「！」

トリコ
「地球の到る所でドデカい闘いが
　起きてる事は知っていた…

　あんたの目の前で…
　次郎さんの匂いが消えた…」

ジョア
「あら、なら私が勝った事も？」

トリコ
「お前は勝ってねーよ」

ジョア
「！……」

トリコ
「弟子だったはずだ…
　なぜその次郎を…」

アカシア
「…」

チラッとジョアを見たアカシアが
ため息をつきながらトリコに話す

アカシア
「ハァ…人間と話すのも…
　これが最後かな…」

　…いつも考えていたんだ…
　私は一体何者なのか…

　美食屋として※童貞を捨てたのは
　4歳か5歳くらいか…」

※まだ発見されていない食材を
　自ら狩り世界で最初に食すこと

アカシア
「初食材は思い出せないが…

　すでに自分の内に潜んでいた
　【食欲（バケモノ）】を…

　どうやっても
　抑えられなかった事だけは
　よく憶えている…

　私は誰なのか…
　その食欲（バケモノ）が何なのか…

　それを問い続けた日々…！！

　歯ぎしりする度涎が垂れる…
　高鳴る鼓動も…熱い血潮も…

　止められない怒りも…
　狂いそうな愛情も…

　本当に私の感情（もの）なのか…

　私の人生をコントロールしているのは…
　食欲（そいつ）じゃないのか！？

　私は遮二無二突っ走った…！！

　食欲（そいつ）から逃げるように
　全力で走った…！

　気がつくと…
　私はこの世のすべての食材を食破し…
　目の前に新たな食材は無くなっていた…

　残ったのは山のように積まれた空の皿と…
　空っぽの自分だけ…

　私は本当に食欲（そいつ）から
　逃げていたのか…

　それとも食欲（そいつ）に
　背中を押されていたのか…

　それを教えてくれたのも…
　食欲（そいつ）だった」

背景にはアカシアに耳打ちするネオの姿



アカシア
「まだまだ知らない味があるって事も…
　見たことのない食材がある事も…

　全てそいつが耳打ちしてくれた…

　私が走って…遮二無二走って…
　やっと辿り着いた場所はゴールではなく…

　スタートラインだったのだ…

　私はどこから来て…
　この先どこへ行くのか…

　私が一龍に託した言葉は
　たった一つだけだ」

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【アカシア回想】

瀕死のフローゼを最果ての地から
連れ帰って来た時のこと

アカシア
「一龍」

一龍
「！」

アカシア
「話がある」

丘に移動したアカシア、一龍

アカシアが一龍の右手を
自分の胸に当てさせる

涙を流している一龍

一龍
「アカシア様…」

アカシア
「一龍…人々の食と共に…
　私の運命もお前に委ねる…」

【回想終了】

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アカシア
「私はただ…
　自分の正体が知りたいだけだ…
　極めて自然なことじゃないか？

　次郎が死んだのは運命だ…

　神は私の行く末を
　照らしたのだからな…」

トリコ
「…」

アカシア
「いや…【私こそ】が…神か…」

トリコがアカシアの胸倉を掴み、
グイッと引きよせる



アカシア
「！」

トリコ
「さっきから黙って聞いてりゃ
　ワケのわからん話をぐだぐだ
　垂れやがって！！

　何でもかんでも
　【グルメ細胞（食欲）】の
　せいにしてんじゃねーぜ

　このグルメエゴイストが！！

　オレたちはいつだって自分で決めて…
　自分の意志で歩いている！！

　オレの今のこの怒りも…
　食欲のせいなんかじゃねェ！！

　【オレの魂の震えだ】！！」

トリコの勢いに圧倒される四天王たち

アカシア
「…私は【美食の神】だ…
　お前は今、全世界の…

　いや全宇宙の胸倉を
　掴んでいると思った方がいい…」

トリコ
「違うな…たった一人のキモい
　B級美食屋の胸倉だ…」

アカシア
「お前は…何なんだ…」

ココ
「トリコだ
　美食四天王のトリコ…

　今はもう…アカシア（あんた）の
　時代じゃない」

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その時、急に叫びだすアカシア



アカシア
「ジョア…
　ジョアァああぁぁあ！！
　まだかぁ！！？」

トリコ
「！！」

アカシア
「何のために私がちんたら
　駄弁ったと思ってる！！？」

ジョア
「とっくに攻撃（や）っている
　しかし【菌】が効かない…

　コイツら…私の菌に何かしら
　対策を講じてますね」

トリコ
「あいにくこっちにも…
　【菌使い】がいてな…」

強烈なオーラを放ち始めるアカシア

アカシア
「【希望に…満ちあふれた
　面してるなァ…

　さっき食った奴もそうだった

　そーゆー奴は不味いんだよなァア
　食ってもよォオ

　死ぬ間際も絶望していなかった…
　何故だ？」

トリコ
「そりゃあ最期に【GODの調理法】という…
　この上ない【希望】をオレ達に
　伝えていたからじゃないか…」

ナレーション
「ネオに食われる刹那ジジは…

　0.1秒という限られた瞬間に
　GODの調理法を強く念じ叫んでいた

　その希望のメッセージを
　トリコは嗅覚で、ゼブラは音で
　ココは電磁波による共感覚で…
　サニーは触覚に伝わる振動で…

　それぞれが感知し
　確実に受け取っていた

　わずか0.1秒…

　【猿武】を極めていたから
　可能だった芸当と言えるだろう」

トリコ
「ま【猿武（それ）】も…
　【エリア7】でオレ達に教えてくれたのは…
　ブルーニトロだったがな…」



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炎のドームに包まれるトリコ達
その外にはアトムとペアの姿

アトム
「…地球の【GOD】は最後は
　蛙型に成長したか…いよいよだな
　センターの奴は？」

ペア
「今まさに【センター】を持って
　ここへ向かってる」

金の缶詰を取り出すペア

ペア
「もうすぐだ…もうすぐで…
　すべてが終わる…」

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巨大化し形態を変化していくアカシア

アカシア
「希望に満ちあふれた奴は…
　それを絶望に変えてやらねば…
　旨くならねェ…！！

　見せてくれ！！

　お前のゆがんだ顔を…
　魂の悲鳴を…！！！」

トリコ
「やだね」

ジョアの前に立つココが叫ぶ

ココ
「こっちはまかせろ！！トリコ！！」

ジョア
「まかせろ？マヌケども…
　小蠅の相手をいちいち私が
　すると思ってるのか？」

ジョア
（透影）

ジョアの背後に現れた透影
その地面から2人の人物が現れる



ココ
「！！」

ジョア
「さぁ、とっとと調理
　させてもらいますよ
　GOD！！」

GODの方に向き向くジョア

ジョア
「！」

GODがフルフルと震えていた



煽り
「GODに異変！！覚醒か、あるいは！？」

トリコ ネタバレ 372話へ続く