ワールドトリガー ネタバレ 144話
『香取葉子』

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【第一次近界民侵攻の数ヶ月前】

煽り
「香取隊の二人の過去には…」

染井と香取の家は隣同士

コタツに入りながら
携帯ゲームをやっている香取

香取の家に来ている染井が
本を読みながら香取に言う

染井
「防御力10％UPより
　体力10％UPのほうがいい

　葉子は防具にお金かけないから
　防御力UPは効果が薄いよ」

香取
「防具なんかそろえなくても
　センスで勝てるもんね～～」

お菓子を持って現れる香取母

香取母
「せっかく華ちゃんが
　遊びに来てくれてるのに
　ゲームばっかりしてこの子はもう」



染井
「いえ、勉強の息抜きに
　来てるだけなので」

香取母
「そーお？
　華ちゃんはえらいわね

　うちの葉子は息抜き【しか】
　しないのよ」

香取
「勉強なんかしなくても
　いい点とれるもん

　体育も図工も音楽も
　華より成績いいし

　アタシ天才だから」

香取母
「ちょっと器用だからって
　調子に乗っちゃって…

　華ちゃんからも何か
　言ってやってくれない？」

染井
「変化を望んでいない人間を
　変えようとするのは難しいです

　変化を望まないということは
　現状にある程度満足している
　ということなので

　それはそれで望ましいことだとも
　言えます」

香取母
「そういうもんかしら？」

そこへやってくる香取父

香取父
「それはつまりあれか
　今の家が大好きってことか
　かわいいやつよのう～～～～」



香取父が香取の頬に
チューしようとする

香取
「ギャー！！やめろバカ親父！」

　こんな木造ボロ家
　だれが好きになるか！

　さっさと新しい家建てろ！」

香取父
「ええ～？おじいちゃんに
　もらった家だぞ～？」

香取兄もそこへやって来る

香取兄
「華ちゃんいらっしゃい」



染井
「おじゃましてます」

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【後日～夜～】

香取家に染井、染井母、染井父が来る
玄関で驚く香取、香取父、香取母

染井父
「申し訳ないが、今後うちの娘は
　こちらには寄越しません

　大事な時期に【遊ばせる】のは
　お互いのためにならないと
　思いますので、では失礼」



染井父が玄関を出て行く

染井
「…」

染井母
「突然ごめんなさい
　うちの主人が……」

香取母
「急にどうなさったんですか？」

染井母
「華が塾の試験で1位を
　取れなかったみたいで…

　次の試験でまた1位を取れば
　主人の機嫌も直ると思いますので

　どうかお気になさらないで
　くださいね」



暗い顔になる香取

香取
「なにそれ、ムカつく」

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【染井家】

染井が部屋で勉強している

その時、窓の外から
電動ノコギリのような
音が聞こえてくる

窓の外を覗くと、香取家が
壁を切り取っていた



窓枠を設置していく香取、香取父

香取父
「指はさむなよ」

香取母
「お父さん、ちゃんとそっち」

染井
「何を…（汗」

香取父
「いやあ、華ちゃん
　葉子がぴーぴー泣くもんでね」

香取
「泣いてない！
　適当言うなバカ親父！」

香取兄
「いちおう俺の部屋なんだけど…」

香取
「アタシの部屋と
　交換してあげるからいいでしょ！

　華の家の話なんか関係ない

　アタシが模様替えしたくなった
　だけだから」

そう言う香取を見つめる染井

香取母
「さすがにそれは
　無理があるんじゃない？」

香取兄
「模様替えって、はははは」

香取
「うるさい！笑うな！」

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【後日】

窓越しに話す香取、染井

染井は勉強しており、
香取はゲームしている



香取
「華ってホントいっつも
　勉強、勉強よね

　やっぱ親に勉強しろって
　言われてるから？」

染井
「…それもあるけど

　自分なりに勉強してみて
　分かったのは

　世の中は数年数十年単位で
　大きく変わって行くってこと

　親の言うとおりにやったとしても
　自分が大人になる頃には
　全然通用しないかもしれない

　そうなったときに慌てないように
　【自分の勉強】もしてるの

　将来親の言う事がはずれたときに
　親のせいにしなくてすむように」

香取
「…ふーん…」

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【日曜日】

香取母
「葉子ー！
　いいかげん起きなさいよー！」

香取
「う～～～～～ん…

　何言ってんの…
　せっかくの日曜なんだから

　アタシは昼過ぎまでは寝るよ…」

香取母、香取父、香取兄が出かける
家で1人寝ている香取

その時、街にゲートが出現する

香取達の家が
ネイバーにより破壊される

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家の下敷きになっている香取
そこへ染井の声が聞こえてくる

染井
「…葉子！葉子！」

香取
「華…？」

染井
「ちょっと待って！
　今どかすから！」

瓦礫とどかした染井が
香取に手を伸ばす

染井
「掴って立てる？」

染井に引っ張りだされて
地上似でた香取
目の前の光景に驚愕する

自分の家だけでなく
街が崩壊していた

また遠くの方ではネイバーが
街を破壊していた



香取
「なにこれ…」

染井
「行くよ葉子、逃げなきゃ」

香取
「待ってお母さんが…
　お母さん達が…」

崩壊した自分の家を見る香取

染井
「大丈夫、大丈夫だから」

そう言いながら染井が
自分の肩を香取に貸す

その時、香取が気付く

自分を助けようして染井の指の爪が
ボロボロに剥がれてしまっている事に



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【病院】

病院の待合室にいる香取、
TVのニュースを見ている

ニュース
「黒い穴のようなものから
　現れた未確認生物は
　現在は全て活動を停止…

　事態を収拾したボーダーと名乗る
　団体から詳しく事情を…」

その時、香取母が来る

香取母
「葉子！」

香取
「…！お母さん！」

香取母
「ケガは大丈夫なの！？」

香取
「うん華が助けてくれた」

香取母
「あたし達は出かけてて助かったの
　お父さんもお兄ちゃんも無事よ
　…でも華ちゃんの家の人たちは…」

香取
「…！」

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【染井病室】

病室の染井を尋ねる香取

香取
「…なんで家族じゃなく
　アタシを助けたの？」

染井
「…うちの屋根より
　葉子の家の屋根のほうが
　軽そうに見えたから…

　助かる可能性が高い方を選んだだけ
　葉子が気にすることじゃないよ」

香取
「…」

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時間が経過…

街にボーダー本部ができている
下校中の香取、華



香取
「結局三門の中学行く事にしたんだ？
　華の成績なら県外の
　進学校行くと思ってた」

染井
「うん、学校が落ち着いたら
　ボーダーに入ろうと思って」

香取
「…！」

染井
「正隊員になればお給料も出るし
　基地に部屋も貰えるんだって」

香取
「おもしろそうじゃん
　アタシもいっしょにやる」

染井
「言っておくけど、やるからには
　1番目指すよ、わたしは」

香取
「余裕でしょ、アタシ天才だし
　アタシらが組めば楽勝だわ！」

【回想終了】

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香取が修、遊真と対峙している

香取
（自分たちが主役みたいな
　顔しちゃって…）

香取
「イライラするんだよ…！」



煽り
「それぞれの物語がぶつかる時…
　次号、3周年突破記念、
　表紙＆巻頭カラーで登場！！」

ワールドトリガー ネタバレ 145話へ続く