東京喰種:re ネタバレ 79話
『喰らい』

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煽り
「トルソーと六月
　歪んだ二人だけの空間」

トルソーが六月を掴んだ
そのまま六月を肩に担ぐ

六月
（な…）

六月
「えっ…なっ…なにっ…！？
　ちょ…」

トルソー
「いいから」

その時、六月がトルソーの腰に
血で錆びついたハサミがあるのに気付く

六月
「言って…教えてッ…！
　どこに連れて行くの…！？」

六月
（【今日】なの…？やられる）

担がれている六月が暴れ出す

六月
「離して！離してってば！！
　ちょっと…！」

六月
（分かり合うなんて馬鹿だ…
　彼は【喰種】の中でも
　とびきりイカれてる…）

トルソー
「トオル…」

トルソーが六月を振りあげる

六月
「！」

トルソー
「おとなしく…して！！」

トルソーが六月の頭を
岩場に叩きつける



トルソー
「どこに行くかは！
　教えられない…！」

六月を何度も何度も
岩場に叩きつけるトルソー

トルソー
「だって意味ないだろ…！
　それじゃ…！
　大丈夫…トオル…！」

六月の頭を打ち付ける音が響く
意識が遠のいていく六月

六月
（そうだ…人殺しは…人殺しだ）

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【六月過去】

ハッと目を覚ます六月
どこかの家の中にいる

家の中は派手に散乱していた
崩壊した家具、散らかるゴミ、
割れた窓…

六月の目の前では1人の少女が
父親に斧を振り下ろしていた



六月
（！）

少女は再び斧を振り上げると、
父親の頭部を砕いていく

振り向いた少女の顔を見て
驚愕する六月

返り血に塗れた少女、
それは昔の自分だった

六月
（…私…？）

完全に動かなくなった父親を残し、
昔の六月が斧を持ち別室へかけて行く

六月
（！）

別室から悲鳴が聞こえてくる

母親
「トオルッ やめ…

　ぎゃあああああああああああっ！！
　ぎゃああああああああああッッ！！

　かみゃ みゃ びゃ ヴぁ ば」

六月
「はあ～はあ～はあ～はあ～）」

六月の脳裏に蘇る新聞の一面
【一家惨殺事件】、【12才の長女】
頭を抱える六月

六月
（…違う…犯人は私じゃ…）

返り血で染まった昔の六月が呟く

六月
「【喰種】が殺した」



六月
（嘘つき）

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【警察署】

六月を取り調べしていた刑事が
廊下で同僚と話している

刑事
「駄目だな
　完全にシラ切ってやがる

　…というか、マジで自分のやった事、
　忘れてるんじゃねーのか…」

独房でうずくまっている昔の六月

六月
「お父さん…お母さん…お兄ちゃん…」

昔の六月を複雑な表情で見る六月

六月
（…）

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【アカデミー】

アカデミーに入って
少し大きくなった六月

ある日、六月が外を歩いていると、
猫が足へすり寄ってくる

猫
「ニャッ ニャー」

六月
「シシ シー
　いいこいいこ おいで…」

六月がバタフライナイフを取り出す
そのまま林の少し奥まで行く六月

そして六月が猫を…

しゃがんで夢中になっている六月
その時、六月の背後から声をかける人物

それは…戸影だった



戸影
「…おい」

六月
「！！（ビクッ」

戸影
「なにやってんだ」

六月
「…」

戸影が地面を見て気付く

戸影
「…！オマエ…」

六月の肩に手を置く戸影

戸影
「…ちゃんとナイフの手入れしろよ
　脂ですぐ駄目になる…
　ベロは意外にあぶらっこい」

六月
「…！」

戸影
「俺の使ってみろ、よく切れる…」

綺麗なナイフを差し出す戸影
口元が少し笑う六月

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夕暮れ、アカデミーの生徒2人が
六月に声をかけてくる

生徒
「六月…お前、猫殺してたろ」

六月
「！？や…やってない…
　俺…知らないよ」

生徒
「うそつけよ！！
　見たんだよ！！」

六月を突き飛ばす生徒
地面にへたり込む六月

生徒達
「お前の居た少年院…

　未成年の重犯罪者が
　入るとこだろ？

　マジ気持ち悪ィよ
　親もお前が殺したんじゃねーの？」

六月
「…ッ！！」

生徒
「人殺し！人殺し！！」

その場を飛び出していく六月

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森を駆けている六月

六月
「ウッ…うう…
　っは…はあ…うう…ぐ…

　俺は…違う…
　嘘なんかついてない…

　うう…猫なんて…」

ある場所で六月が地面を掘ると
舌の詰まった瓶が出てくる



六月
「俺は…殺してない…ッ
　殺してないッ…！！」

泣きながら瓶を抱きしめる六月
それを見ている今の六月

六月
（わたしは…）

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【オークション】

ドレス姿の六月が
オークションの通路を歩く

六月
（…オークションの時の…
　………………………）

ドレスの六月がドアを開けて
向こう側に消えていく

六月
（…）

今の六月がドアに手をかける
だが開けるのを躊躇する

六月
（…）

意を決してドアを開く六月
そこには捜査官の死体を
食べている六月がいた



それを見てふらつく六月

六月
（…あ…へ…あへ………！！）

その時、立っていた床が崩れる
そのまま深みへと落ちていく六月

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六月
（…殺してた
　家族も、猫も楽しんで

　気持ち悪い…気持ち悪い
　気持ち悪いっ！！キモイ！

　生き延びようとして肉も喰った
　生きてる価値のない犯罪者

　キモイキモイキモイキモイ
　キモイキモイ！！！！

　気持ち悪い

　私、生きてちゃ駄目だ…
　トルソーに…殺してもらおう…）

涙を流している六月

【過去終了】

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六月がハッと目を覚ます

血塗れの六月は四肢が復活し
右手に何かを持ち立っていた



六月
「…えっ…あれっ…えっ…」

自分の腕が動く六月

六月
（腕に感触が…！）

その時、六月が自分の
右手に持っているモノに気付く

持っていたのは
骨の飛び出した誰かの右腕

六月
「ツ！！ヒッ…！！」

腕を投げ捨てる六月

六月
「な、なに…」

その場にへたり込む六月が
目の前のモノに気付く

そこには首、四肢、性器が
切り取られたトルソーの死体



六月
「あ…ああ」

その時、笑顔のトルソーの顔、
そして言葉を思い出す六月

トルソー
【崖の下に花畑があったんだ
　今度、君にも見せてあげる】

六月
「あ…あっ…ああ…」

花畑で笑顔のトルソーの描写

トルソー
【へへ、こういうの
　サプライズっていうんだよね？】

その笑顔のトルソーの首が
一瞬で切り取られる描写

狂ったように六月が笑い出す

六月
「あは あはっ あはは

　あははははははははははははははははは
　はははははははははははははははははは
　はははははははははははははははははは
　はははははははははははははははははは
　はははははははははははははははははは」

六月ナレ
（…人が最も耐え難い【嘘】とは
　【自分自身の嘘】であると

　【少年殺人犯（わたし）】は
　おもいました！）

【回想終了】

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【瓜江サイド】

瓜江がトルソーの死体を見る
心臓がバクバクと高鳴る瓜江



瓜江
「こ…」

瓜江
（誰…？…お…とこ…？
　…む、六月…は…！？）

その時、通信が瓜江に入る

通信
『瓜江』

瓜江
「！…はっ！
　こちらうりえ！

　………………は？
　特等が…殉死…？」

ナレーション
「冴木空男、通称：トルソー
　頭部、四肢を切断され死亡

　四肢は付近で発見され、
　頭部は胴体からやや離れた場所で
　見つかる

　肛門には【何らかの太いもの】を
　挿入された形跡があり、

　それは内部をえぐりながら
　横隔膜まで達していた

　頭部の損壊は特に激しく、
　眼球は引き出され、舌はなく、

　繰りぬかれた鼻には
　切断された本人の男性器が
　詰め込まれていた

　なくなった舌は、
　どこにも見当たらなかった

　山北シゲル二等／報告書より」

煽り
「何が起きている…？
　次号、六月の行方は…！？」

東京喰種:re ネタバレ 80話へ続く