僕のヒーローアカデミア ネタバレ 95話
『始まりの終わり 終わりの始まり』

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ナレーション
「一夜明け、世間は騒然としていた」

TVでは神野区半壊のニュース

電車で新聞を見ている人々
見出しは【オールマイトの正体】

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【警視庁】

警察幹部6名

報告者
「捕らえた脳無はいずれも
　これまでと同様

　人間的な反応がなく、新たな情報は
　得られそうにありません

　保管されていたという倉庫は
　消し飛ばされており

　彼らの製造方法についても
　追って調査を進めるしかありません」

警察幹部
「そもそもその倉庫というのも
　フェイクじゃねえのか？

　生体実験なぞ行える環境じゃねえし、
　場も安易すぎる

　バーからも連中の個人情報は
　あがってねえんだろ？」

報告者
「現在調査中です」

警察幹部
「…ん…」

警察幹部2
「大元は捕らえたものの…
　死柄木をはじめとした実行犯らは
　丸取り逃がした…

　とびきり甘く採点したとして…
　痛み分けといったところか」

警察幹部
「馬鹿野郎平和の象徴と引き換えだぞ
　オールマイトの弱体化が世間に晒され、

　もう今までの
　【絶対に倒れない平和の象徴】はいない

　国民（われわれ）にとっても
　敵（ヴィラン）にとってもな」

警察幹部3
「たった一人にもたれかかってきた
　ツケだァな…」

警察幹部
「馬鹿も集まりゃここまで出来ると…
　全員が知った、俺は恐れているよ

　最初期のプロファイリングじゃ
　子どもの癇癪とまで言われていた
　主犯格死柄木弔の犯行計画は、

　数を重ねるごとに回りくどく…
　世間への影響を
　見据えたものになっている

　死柄木は考え成長してる
　そしてオールマイトが崩れ、

　以前にも増して抑圧が
　なくなろうとしている状況

　連合は失敗する度、
　力をつけていくこうも都合よく

　勢力拡大の余地が
　残っていくものかね？」

警察幹部4
「手の内だと？結果論じゃないか？
　ネガティブに捉えすぎでは？」

警察幹部
「わからんただ一つ確実に言えるのは…
　奴等は必ず捕らえなきゃならん

　我警察も、【ヴィラン受け取り係】などと
　言われてる場合じゃあない改革が必要だ」

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【病院病室】

塚内、グラントリノ、
ベッドのオールマイト



オールマイト
「私の中の残り火は消えた
　【平和の象徴】は死にました

　しかしまだやらねば
　ならぬ事があります」

グラントリノ
「死柄木弔志村の孫…か」

塚内
「奴の発言だろ？根拠が薄くはないか？
　2人ともその先代の家族とは
　交流がなかったのか？」

グラントリノ
「ああ…志村は夫を殺されていてな

　我が子をヒーロー世界から遠ざけるべく、
　里子に出している俺や俊典には

　【私にもしもの事があっても
　　あの子には関わらないでほしい】と…」

塚内
「故人との約束が逆に…やるせないな」

オールマイト
「お師匠が、せめて平穏にと決別した血縁…！
　私は死柄木を見つけなければ…見つけて彼を…」

グラントリノ
「だめだ見つけてどうする
　おまえはもう奴をヴィランとして見れてない

　必ず迷う素性がどうであれ奴は犯罪者だ
　死柄木の捜索はこれから俺と塚内で行っていく」

頷く塚内

グラントリノ
「おまえは雄英に残ってすべき事を全うしろ
　平和の象徴ではいられなくなったとしても、
　オールマイトはまだ生きてるんだ」


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【デクサイド】

デクナレ
（あのあと僕らは轟くんたちと合流し、
　かっちゃんを警察に送り届けた
　かっちゃんは静かだった）

警察官達に囲まれる爆豪



デクナレ
（そして半日以上をかけて、
　僕らは家路を辿った）


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【駅】

飯田
「では」

切島
「ありがとうな、みんな」

八百万
「お三方！真っ直ぐ帰って下さいね！？」

デク
「うん、本当にありがとう」

轟
「じゃあ…また学校で」

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【轟自宅】

自宅前でスマホニュースを見る轟

ニュース
『オールマイトの正体、
　もう戦えない体だった事が判明』

自宅玄関で靴を脱ぐ轟

冬美（轟姉）
「もォ～何か凄い事起きてるわ、
　焦凍、お見舞いから
　連絡返してくんないわで、
　心配したよ！おかえり！」

轟
「わりィ、姉さん…」

家の奥からドガァンと音がする

冬美
「ちょっと前に帰ってきてね…
　ずっとああなの…」

廊下を歩く轟

轟
（オールマイトが本当にもう
　前線に立てなくなったのなら…
　No.1の地位は…）

幼少時の轟を訓練するエンデヴァー
その言葉を思い返す轟

エンデヴァー
【立てこんなもので倒れていては、
　オールマイトはおろか
　雑魚敵（ヴィラン）にすら…】

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【轟自宅～訓練場～】

訓練器具をひっくり返し、
壁や床を壊し、燃やし、
座り込んでいるエンデヴァー



エンデヴァー
「フウ…フウ…こんな形で…
　認めんぞ認めてたまるか…
　認めるわけにはいかんのだ…っ！！」

エンデヴァーを見つめる轟

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【デク自宅】

デク母
「おかえり…
　オールマイト大変だったみたいだね
　出久も帰り道大変だったでしょ」

デク
「…うん…」

デクが自室のベッドに倒れこむ

デク
（この先どうなるのか
　僕の行動は本当にあれで良かったのか
　オールマイト…）

スマホ画面を眺めながら
眠ってしまうデク

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【夜】

スマホの着信音で目を覚ますデク

台所のデク母がデクが
バタバタと出て行くのに気付く

デク母
「ちょっと！どこ行くの！？
　もうご飯できるよ！？」

デク
「あっ、後で！！」

自宅を出て行くデク

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【夜～海浜公園～】

砂浜に立つオールマイト
走ってくるデク

オールマイト
「お！やっと来た！」

デク
「オールマイト…！」

走り寄るオールマイト

オールマイト
「遅いよ、も」

デク
「オールマイト…」

オールマイト
「テキサス…スマッシュ！」

オールマイトの左拳が
デクの顔面に入る



デク
「！？（汗」

ひっくり返るデク

オールマイト
「君ってやつは本当に
　言われた事守らない！

　全て無に帰るところだったんだぞ
　全く誰に似たのやら…」

デク
「…」

オールマイト
「緑谷少年私ね、事実上の引退だよ
　もう戦える体じゃなくなってしまった」

デク
「！！」

マッスルフォームになるオールマイト

デク
「！？」

左の正拳付きを繰り出すオールマイト

オールマイト
「フ！ フン！フンフン！」

次の瞬間、吐血して元に戻るオールマイト


オールマイト
「ワンフォオルの残り火は消え…
　おまけにマッスルフォームも
　ろくに維持出来なくなってしまった

　だと言うのに君は毎度毎度
　何度言われても飛び出して行ってしまうし…！
　何度言っても体を壊し続けるし！」

座り込むデクに左腕を伸ばすオールマイト
おもわず目をつぶるデク

オールマイト
「だから、今回！

　君が初めて、怪我せず窮地を
　脱したことすごく嬉しい

　これから私は君の育成に専念していく
　この調子で…頑張ろうな」

ガシッとデクを抱き締めるオールマイト



デク
「うっ…オル…オールマイト、
　僕っ…ううっ…ああ、ああ…」

泣き始めるデク

オールマイト
「君は、本当に言われた事を守らないよ…
　その泣き虫、治さないとって言ったろう」

号泣するデク

デク
「わああああ！！」



デクナレ
（頬に残る弱しい痛みが、
　僕に【オールマイト】時代の終幕を、
　じんじんと告げていた）

煽り
「歴史に刻まれる新たなページ
　次号、C（センター）カラー！」

僕のヒーローアカデミア ネタバレ 96話へ続く