銀魂 ネタバレ 595話
『希望』

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【回想】

倒れている朧が高杉に話す

朧
「吉田松陽は自分の中の
　虚（じぶん）と戦い敗れた

　だがその抗いは松陽の弟子達
　（おまえたち）を生んだ」

背景には松下村塾前に立つ
松陽と銀時、高杉、桂、他弟子達

朧
「その魂はここにある
　抗う者達よ、虚を倒せ

　全てが終わる前に虚（あのひと）を…
　終わらせてやってくれ」

背景には他の惑星の船が
地球に向かっている描写

朧
「たとえそれが師であったとしても
　なかったとしても

　迷う事はない、恐れる事はない
　その魂（こころ）のままに戦え

　俺は自らの魂のあり所を…
　見失ったがゆえ

　松陽（せんせい）のためにも
　虚（あのひと）のためにも
　己のためにも戦えなかった

　もし…できるのなら
　もし…やり直せる…のなら

　俺は…俺は…」

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【朧回想】

松下村塾を見に来た時の朧
松陽、銀時達とすれ違う

朧が松陽達の方を振り返る

そこには松陽、銀時、高杉、桂の中に
一緒に歩き微笑んでいる朧の姿



そんな風景を見た朧が
松陽とは反対側に歩き出す

微笑みながら光の方に歩く朧

【回想終了】

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朧
「お前達に…なり…た…か」

そのまま息絶える朧
その口元は微笑んでいた

高杉
「…」

様子を看ているまた子、武市、鬼兵隊達
高杉が朧を両手で抱える

高杉
「ゆくぞ
　コイツの眠る場所はここじゃねェ

　師の隣に眠る事になるのか
　弟子（オレたち）の隣に眠る事になるのか
　そいつぁしらねェが

　帰るぞ、松下村塾へ」



【回想終了】

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【銀時達サイド】

話を終えた武市が帰っていく

坂本
「銀時、ヅラ」

銀時
「…今さら何をきいた所で
　驚きゃしねェさ

　何も変わりゃしねェ
　松陽という人格を殺したのは
　虚なのかもしれねェ

　だが内にある虚をおさえるために
　必死に戦ってた松陽（アイツ）を

　虚がつけ入るスキを生むまでに
　追い込んじまったのは…

　俺達弟子達だ」

背景には松下村塾に火を放った朧の姿
そして奈落に連れて行かれる松陽の姿

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【銀時回想】

松陽が連れて行かれる時の描写

松陽
「なァに心配ないよ

　私はきっとスグに
　皆の元へ戻りますから

　だからそれまで仲間を…
　皆を護ってあげてくださいね」

【回想終了】

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銀時
「自分を追うなと言った松陽
　（アイツ）の言葉もきかず
　仲間達を危機にさらす戦いに臨み」

背景には戦争時代の銀時、高杉

銀時
「虚を目覚めさせる最後の死を
　松陽に与えたのは…俺だ」

銀時が松陽の首をはねた時の描写

銀時
「松陽を終わらせ虚を生んだのは
　人間（オレたち）だ」

虚が松陽の首を持っている描写

銀時
「だがあの時…」

松陽の首をはねる時の事を思い出す銀時
振り向く松陽が銀時に言う

松陽
【ありがとう】



銀時
「…それでも松陽（アイツ）は
　そう言ったよ

　迫る自分の死に目もくれず
　俺を見て、確かに笑ったよ」

桂
「…先生はこうなる事を
　知っていたのかもしれん

　いずれ自分の内にある虚（かいぶつ）が
　自分を飲み込み星さえ飲込む程の
　強大な影になるであろう事を

　そして、その影に抗う希望を
　世に残すために、松下村塾は
　生まれたのかもしれない」

松陽と銀時が出会った時の描写

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【銀時回想】

松下村塾の道場で
銀時に稽古をつける松陽

松陽
「化物の剣では私（ばけもの）は
　倒せません

　君は君の剣で、人の剣で
　私より強くなってくれなくちゃね」

【回想終了】

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桂
「死に臨んで尚、

　あの人の目に映っていたのは
　恐れでも悲しみでもなかった

　師の屍を越えてもその松下村塾
　（きぼう）を護らんとする

　その魂を護らんとする

　坂田銀時（おまえ）という
　大きな希望の姿だった

　だからあの人は…
　お前は笑ったのだろう」



銀時
「…」

坂本
「吉田松陽という男の抗いは
　お前（まん）らを生んだ

　そしてお前（まん）らの抗いは
　わしらを、その仲間を生んだ

　希望はもう一つじゃなか」

新八、神楽、定春、陸奥、エリザベスの姿

坂本
「その抗いが何を生むか
　とくと見せてやろうではないか
　2人の吉田松陽に」

歩き出す銀時達

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【神楽サイド】

神楽が江華の墓の前で
花束を持って立っている



そこにやってくる星海坊主

星海坊主
「ゆくのか、これから滅亡するかも
　しれねェ地球（ほし）に

　いや帰るといった方がいいのか

　もうあの星はお前にとって
　そういう故郷（ばしょ）に
　なっちまったんだな

　親父としては止めてェ所だが
　他の星に嫁にくれてやった娘に
　とやかく言う親父にもなりたくねェな」

神楽
「誰がいつどこに嫁にいったアルか」

星海坊主
「…フン、銀時（アイツ）に
　伝えておいてもらえるか

　虚は不死身なんかじゃねェ
　倒す方法はある

　だから俺がそいつを見つけるまで
　踏ん張れ

　娘（ヨメ）に何かあったら
　虚と一緒に殺すとな」

神楽
「パピー」

星海坊主
「…母ちゃんに追い返されてな」

前回のベッドに寝ていた時の夢で
江華を見た事を思い返す星海坊主

星海坊主
「お前にゃもう…ガキどもに
　ゲンコツする腕も資格もねェが
　やれる事はまだ残ってるとよ

　そいつが何なのかは
　まだよく解らねェが

　こんな腕でも結晶石（いしころ）
　ぐらいは拾えるだろ」

星海坊主がマントの下から
義手の手で花束を取り出す

星海坊主
「こんな腕でも母ちゃんのために
　花くらいは摘めるだろ」

神楽の口角が上がる

神楽
「マミーの好きな花、
　それじゃないヨ」

星海坊主
「細けェ事言うな
　花なんてみんな一緒だろ
　よく覚えてたな、お前」

神楽
「私もアレ見て思い出した」

江華の墓には既に一輪の花があった
背景には1人街を歩いている神威の描写

神楽
「やれる事、まだ残ってたアルな」

江華に華をたむける神楽、星海坊主

左側に星海坊主の花
真ん中に神威の花
右側に神楽の花



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空にたくさんの船が出ている
その中に乗っている銀時達

洛陽を見下ろす神楽、新八、定春
洛陽の街中から空の船を見上げる星海坊主

銀時達とは別の船の中から
宇宙を眺めている神威

また別の船に乗っている
高杉、桂、エリザベス、坂本、陸奥、
そして窓辺から宇宙を見る銀時の姿



新八ナレーション
（【侍の国】、僕らの国が
　そう呼ばれていたのは今は昔の話

　かつて侍達が仰ぎ夢を馳せた空に
　今は異郷の船が飛び交う

　かつて侍達が肩で風を切り歩いた街には
　今は異人がふんぞり返り歩く

　だがしかし、侍はまだここに生きていた
　侍（ぼくら）の最後の戦いが始まる）

煽り
「物語は最終章へ…！！」

銀魂 ネタバレ 596話へ続く