銀魂 ネタバレ 596話
『天然パーマはグニャグニャ
　曲がっても戻ってくる、前編』

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煽り
「その手の先には…」

長谷川が暗闇の中、
必死に手を伸ばしている

長谷川
（諦めてはいけない

　例えどんな絶望の淵に立たされようと
　どんな暗闇の中に立たされようと

　その目さえつぶらなければ
　希望（ひかり）は見える）

長谷川が必死に手を伸ばす

手がゴミが散らばった所を抜け
更に奥へと伸ばていく

その先には…100円玉

長谷川は自販機の下に
手を伸ばしていた

長谷川
「ふおおおおおおお！！」

町民達が長谷川を怪しんでいる
お巡りさんに話しかける町民

町民
「もうかれこれ1時間くらい
　ああしてて恐いんで
　お巡りさん何とかしてもらえます」

自販機の下を漁っている長谷川に
お巡りさんが話しかける

お巡り
「あのォ…どうしました
　下に何か落としました？」

長谷川
「ふおぉおおお！！」

お巡り
「あの大丈夫ですか？
　もしかしてはさまって
　抜けられなくなったりしてます？」

長谷川
「ふおおおお！！」

お巡り
「今引っ張り出しますんで
　待っててください」

100円玉に手が届く一歩の所で
お巡りさんが長谷川を引っ張る

長谷川
「ふおおおおおおおおお！！」

必至に自販機の下の端に掴まり
耐えている長谷川

その時、見ていた町民達も
長谷川を引っ張ろうと集まる

町民
「やっぱりコレ完全に
　はさまってるな…」

お巡り
「はい、せーの」

必死の形相で手をのばす長谷川

長谷川
（諦めない…俺は絶対に…）

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その時、ターミナルの上に
光を見る町民達

一同
「なんだあの光…」

100円玉に手が届いた長谷川

長谷川
（諦めな…）

その時、光がターミナルにぶつかる



その様子を見ている江戸の町民

直後、ターミナルの上部が爆発
逃げ惑う江戸の町民
　
その場に立っている長谷川
涙を流しながら手元の
100円玉を見つめていた

その100円玉には
【こどもぎんこう】の文字

長谷川
「滅べ世界ィィィィ！！」

お登勢
「ホントに滅ぶわァァァ！！」

お登勢に右顔面を
平手打ちされる長谷川

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【スナックお登勢】

お登勢
「アンタ今どんな状況か
　解ってんのかい！！」

長谷川
「江戸がどうした
　滅亡でもするのか

　それがどうした

　そんなの関係ナシに
　俺は毎日滅亡寸前なんだよ

　お前達はようやく
　俺と同じ次元に立ったに過ぎん

　ようこそ我が世界へ」

不気味な笑みを浮かべる長谷川



キャサリン
「コノ漫画ノラスボス
　コイツジャナイスカ？」

お登勢
「これが失うもののない奴の強さ
　ああはなりたくないもんだ」

そこにたまが帰ってくる

たま
「ただいま帰りました」

お登勢
「たま、どうだった街の様子は」

たま
「…」

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【回想】

たまが源外の所を訪れている

源外
「まるで20年前のようだ
　天人襲来

　長きに渡り閉ざされていた
　我が国に突如舞い降りた異人達」

背景には銃を持った
天人だらけの江戸の町

源外
「人々は奴等を恐れ逃げまどい
　街から人は消え

　代わりに天人達が我がもの顔で
　国を闊歩していた

　その恐怖が忘れ去られた今頃、
　よみがえっちまったってワケだ」

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橋の上を大勢の天人が歩いている
橋の下から隠れて見る九兵衛、お妙、たま



お妙
「まるで植民地みたい」

九兵衛
「実際そうだ

　戦争こそ起きてはいないが
　もうこの国は彼等の占拠下

　アルタナ解放軍、アルタナ保全協会
　つまり天導衆に反旗を翻し集った

　天導衆に星を破壊された国を中心に
　結成された連合軍」

背景には地球に向かう多数の船の描写

九兵衛
「彼等の目的は協会の壊滅

　既に彼等は各地の協会を潰し
　独占され続けていたアルタナを奪還

　そしてこの国にいる天導衆に
　王手をかけた

　ターミナルは破壊され
　主要機関もほぼ占拠された

　だが肝心の天導衆は行方をくらまし

　この事態を収拾すべき将軍も
　所在が掴めない」

背景には天導衆と喜々の姿

九兵衛
「幕府は既に瓦解し
　政府として機能していない
　民を護るのはもう何もない

　…僕らの国はこうなる前から
　もうとっくに終わって
　いたのかもしれない」

俯くお妙

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吉原を歩く天人
屋根の上から見下ろす猿飛、月詠

月詠
「つまり、この国は天導衆と連合軍
　（やつら）の争いに巻き込まれたのか

　ならば天導衆の首を奴等に差し出せば
　事態は収束するのか」

猿飛
「天導衆だけじゃない
　この地球（ほし）を手に入れる事も
　奴等の計画にきっちり入ってるわよ」

月詠
「ならば、わっちらで
　あの無礼者を追い返すか」

猿飛
「この期に及んで全宇宙を敵に回して
　戦うバカがいると思う」

月詠
「おるじゃろう」

2人の背後にはたま

猿飛
「たまさん」

月詠
「アイツらは今どこにいる」

源外、九兵衛、お妙、月詠、猿飛
全員が同じ事を考えていた



【回想終了】

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その話をたまはお登勢にする

お登勢
「さてどこで何してるんだか
　あのバカ達…」

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スナックお登勢を出た長谷川が
万事屋の看板を見上げる

長谷川
（諦めてはいけない）

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【街中】

天人達が銃をぶっ放している
目の前には腰が抜けているお爺さん

天人
「貴様ァ！！
　我等解放軍を愚弄しているのか！！

　我等は天導衆の支配から
　全ての星の民を解放するため
　戦っているのだ！！

　その戦いに協力できぬと申すか！！」

お爺さん
「ごっ…ご勘弁を…老いぼれ一人
　その日をやっと生きる身…

　もう家は空です…
　差し上げれるものは何も…」

天人
「そうかならば家（それ）を
　もらおう」

天人が笑稲原家を銃で破壊する
何も出来ないおじいさん

その背後の自販機には長谷川
自販機下の小銭を漁っている

長谷川
（たとえどんな絶望の淵に
　立たされようと）

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スナックで天人が銃をぶっ放す
並べられた酒が割れていく

店員
「キャァア！！」

天人
「解放軍にこんなマズイ酒を
　飲ますとはいい度胸だ！！
　さては貴様協会の手先か！！」

店員
「ちっ、違います！！」

天人1
「ならばこの店で
　一番高い酒をもてい！！」

天人2
「オイオイ酔いすぎだぜお前」

ゲラゲラと笑いながら、
銃を撃ちまくる天人

その店の自販機の下で
必死に小銭に手を伸ばす長谷川

長谷川
（たとえどんな暗闇の中に
　立たされようと）

自販機下の長谷川の近くを
天人達が通る

天人
「何をしている貴様」

長谷川
「…」

小銭を懐に隠す長谷川

天人
「フン、この地球（ほし）には
　宇宙でも稀に見る誇り高き戦士が
　いるときいていたが

　天導衆に支配されるうち
　小銭だけでなく誇りも落としたか」

長谷川に小銭を投げつける天人
更に天人が小銭に唾を吐き捨てる

天人
「構わん、拾い続けろ
　天導衆が消えても
　お前達の落としたものは
　取り戻せはしないがな」

そう言って行ってしまう天人
長谷川が唾だらけの小銭を拾い
自身の着物で唾を拭く

長谷川
（その目をつぶらぬ限り）

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【森の中】

長谷川が豚の貯金箱に
小銭を入れている

更に目の前の地面には
たくさんの貯金箱が並ぶ



長谷川
（希望（ひかり）は見える）

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【万事屋】

誰もいない万事屋に
長谷川が来ている

長谷川が銀時の机の上で
貯めた貯金箱を割る

たくさんの小銭が机にちらばる
一通の手紙を机に乗せる長谷川

手紙
『万事屋へ
　江戸の人々の願い、拾い集めてきた

　依頼内容はただ一つ

　侍（オレたち）の国を取り戻す
　侍（オレたち）みんなで』

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【街中】

犬の散歩している子供が
天人とぶつかる

天人の持っていた飲み物が
天人の袖にかかってしまう

青ざめる子供
子供に銃をむける天人

損時、長谷川が子供の前に立つ

天人
「だっ…誰だ貴様！！」

長谷川
「入国管理局局長、長谷川泰三」



煽り
「この国は【まだ】おわっちゃいねェ！！」

銀魂 ネタバレ 597話へ続く