ブリーチ ネタバレ 686話
『Death & Strawberry』

Cカラー
「一護、織姫、チャド、石田、
　ルキア、恋次、遊子、夏梨、
　浅野、水色、たつき」

煽り
「この時よ、永遠なれ」

--------------------------------------

ボロボロの倉庫のような建物
そこにオレンジ色の髪の男の子



少年を発見したひよ里が叫ぶ

ひよ里
「コラァ！！
　そこで何してんねんクソガキィ！！
　どっから入ってきよってん…！？」

だが男の子の姿は既に無い

ひよ里
「！？…何や、逃げ足の速いやっちゃな…」

--------------------------------------

【白哉サイド】

どこかへ向かっている白哉
隣の隊士が報告書を読み上げる

隊士
「ユーハバッハの力の残滓と思われる
　霊圧反応の所在は西五十五地区！

　十三番隊舎に隣接する
　最終復興区画です！」

砕蜂
「朽木！」

建物から降り立つ砕蜂が
白哉と並んで走り始める

砕蜂
「十三番隊長の方は式の後、
　すぐに発った様だから
　お前に遣いをやったが…」

白哉
「構わぬ、ルキア達は久方振りの休暇だ
　連絡の必要は無い、私が処理する」

向かった場所に到着する2人
既にそこにはマユリがいた

マユリ
「…オヤ？妙だネ
　君らに情報を渡したつもりは
　無かったが」

砕蜂
「隠密機動の情報網を舐めるなよ」

白哉
「兄が居ると言う事は
　情報は正しかったと言う事だ」

マユリ
「ヤレヤレ、正しいも何も…
　…直ぐにその眼で確認できるヨ」

マユリ達の目の前には
ユーハバッハの黒い影

--------------------------------------

【黒崎家】

クロサキ医院を訪ねるルキア、恋次



出迎える一護

一護
「おう」



ルキア
「おう、相変わらず流行っておらぬな！
　ガラガラではないか！」

一護
「病院がガラガラなのはいいことだろが
　ゴチャゴチャ言ってねーでさっさと入れ
　ちょうど、みんな揃ったとこだ」

家の中に入るルキア達

浅野
「あ！ルキアちゃんだ！
　いらっしゃい、
　ルキアちゃーん！！」

たつき
「あんたン家みたいに
　言うんじゃないの！」

浅野を殴るたつき



水色
「久しぶりルキアちゃん
　髪伸びたね、似合ってるよ」

そこにやってくる夏梨、遊子

遊子
「どいてどいておにいちゃん！」

夏梨
「ポップコーンとコーラが通るよ─！！」



遊子
「あ！ルキアちゃんだ！
　ひさしぶり！」

ルキア
「久しいな2人とも！
　大きくなったな！」

夏梨
「ホラ始まるよ！
　一兄座って、こっち！」

浅野
「おー映ったぞ！！」

テレビ実況
『ワイハンスプレゼンツ！
　WBO世界ヘビー級タイトルマッチ！

　ここで挑戦者、茶渡泰虎の
　これまでの戦いを振り返って
　おきましょう！』

テレビにチャドの姿が映る



浅野
「イヤーしかしチャドすげーよな！
　結局俺達ン中で一番、
　有名になっちゃったもんな！」

水色
「俺達ってキミ入ってんの？」

浅野
「【俺】の部分に入ってますけど！？」

--------------------------------------

【石田サイド】

病院の屋上に石田がいる
石田は白衣姿で医者の様子

スマホでTV実況を見ている石田
映っているのはチャドの姿



女の看護師達が病院内で話している

看護師
「石田先生は？」

看護師
「屋上で昼休憩延長中
　
　なんかね
　休みがどうしても合わなかったから

　ホントは皆と観る筈だった番組を
　今どうしても観たいんだって」

看護師
「何そのかわいい理由」

--------------------------------------

【黒崎家】

一護
「始まるぞ織姫─」

エプロン姿の織姫がやって来る

織姫
「はーい」



一護
「かずいは？」

織姫
「んーと、今は上だね

　椿鬼くん達の報告だと
　さっきまでは

　ひよ里ちゃん達のとこに
　行ってたみたいなんだけど」

遊子
「おにいちゃんの部屋じゃない？
　かずくんあそこ好きだから」

一護
「今はお前の部屋だろ
　いいのかよ？」

遊子
「いーよ！
　かずくんならいつ入っても！」

夏梨
「一兄にソックリだもんなーかずい」

遊子
「夏梨ちゃん！」

からかう夏梨に照れる遊子
遊子が夏梨のほっぺをつねる
入り口近くのルキアを見る一護

一護
「あれ、そういやお前ら
　今回子供連れてくるって
　言ってなかったか？」

ルキア
「そうだ！
　漸く護廷隊見習になれたのでな！

　盆の時期だけの通行許可が下りたのだ！
　ほれ入ってこい！」

廊下の方を見るルキア、恋次
だが何の返答もない

廊下を確認するルキア達
そこには誰もいなかった

ルキア
「うむ！
　どうやらいなくなったな！」

一護
「なんでだよ！？」

ルキア
「案ずるな！死神だぞ！
　人間相手にケガなどせぬ！
　さー観るぞー」

一護
「人間相手にケンカ
　売るような奴なのかよ！？
　探しに行け！！」

--------------------------------------

【遊子の部屋】

部屋の壁にあいた小さな丸い穴を
かずいが見つめている

穴にはユーハバッハの黒い影、
そして霊王の眼が浮かんでくる

--------------------------------------

【瀞霊廷】

マユリ達の目の前で、
ユーハバッハの影が広がる

砕蜂
「来るぞッ！！退がれ！」

丁度その時、かずいが
壁の穴の中に手を突っむ

尸魂界の方のユーハバッハの影が
粉々に消し飛んでしまう



驚くマユリ達

一同
「…何だ…！？
　ユーハバッハの力の残滓が…
　消えた…！？」

--------------------------------------

【第8監獄～無間～】

再び幽閉されている藍染
ユーハバッハの影が消えたのを
感じ取っている様子

藍染
「ユーハバッハの最後の力が…
　漸く消えたか…」

藍染が目を閉じる
最後の戦いの時のユーハバッハの
言葉を思い返す

--------------------------------------

【回想】

斬月に両断されたユーハバッハが
斬月の切っ先を掴んでいる

ユーハバッハ
「道は閉ざされたぞ、一護
　恐怖無き世界への道が

　現世も、ソウルソサエティも、虚圏も
　一つになるべきだ

　生と死は混じり合い
　1つになるべきだったのだ

　だがそれも最早叶わぬ
　お前のお陰でな　、護

　無念だ

　お前のおかげで生と死は形を失わず
　命ある全てのものはこれからも
　死の恐怖におびえ続けるのだ

　永遠に」

【回想終了】

--------------------------------------

藍染
「…ユーハバッハ
　貴方の望んだその世界には
　確かに恐怖は無いだろう

　だが死のない世界では
　人は希望を探す事をしないだろう

　人はただ生きるだけでも
　歩み続けるが

　それは恐怖を退けて
　歩み続ける事とはまるで違う

　だから人はその歩みに
　特別な名前をつけるのだ

　【勇気】と」

背景には一護とルキアの姿



--------------------------------------

【遊子の部屋】

部屋の壁に開いた穴から
一人の女の子が出てくる

かずい
「だれ？」

女の子
「阿散井苺花（いちか）！
　死神見習よ！」



苺花
「あんたは！？」

かずい
「ぼくは…黒崎一勇（かずい）
　ぼくも死神だよ」

一瞬で死覇装姿へと変わる一勇



驚く苺花

苺花
「はあ！？」

煽り
「斯（か）くて刃は…」

BLEACH 686 Death & Strawberry

久保帯人
「どうにか15年で描き終えられました！
　読んでくれた全ての人と一護達に感謝します

　BLEACH 2018年 実写映画化です！！
　一護役：福士蒼汰さん」