食戟のソーマ ネタバレ 180話
『リベンジマッチ』

表紙
「左手を顔に当てる葉山」

煽り
「遠月十傑評議会 第九席
　葉山アキラ！！」

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煽り
「敵は十傑、三次試験開幕！！」

ソーマ達の前に現れたのは葉山
その時、黒服達がやってくる

黒服
「えりな様！」

えりな
「…！？」

黒服達がえりなを掴み
連れて行こうとする

黒服
「えりな様に受けていただく
　説明会場はあちらです！
　さ…お早く移動を！」

えりな
「な…！！放しなさい！無礼な！」



竜胆
「仕方ねーよ

　薙切ちゃんは一般生徒と同じ
　試験内容なんだかんなー

　田所ちゃんとあるでぃーには
　こっち来いー！

　お前らの試験についても
　説明するからなー」

タクミ、田所の背を
押して行く竜胆

田所
「わっ…！
　ちょ…ちょっと待ってください
　竜胆先輩！」

タクミ
（幸平…！）

田所
（創真くん…）

えりな
「…（汗」

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部屋にはソーマと葉山だけになる

ソーマ
「…お前との再戦の日が
　まさかこんな感じで来るとはなぁ」

葉山
「…」

ソーマを見ているだけの葉山
そんな葉山にムカッとするソーマ

ソーマ
（…なんか言えっつの）

前回の葉山の言葉を思い返すソーマ

ソーマ
【汐見ゼミはどーした】

葉山
【潰れたよ】

ソーマ
「…つーか、
　かかってこいって言ってもよぉ
　お題とかルールはどーなるんだ？

　料理勝負しようってんなら
　味の判定する人だって必要だろ」

その時、スーツケースを引きずった
男がソーマ達の元へやってくる

男
「心配無用だ
　全て俺が手配済みだからな」

ソーマ
「！？」

葉山
「…あなたが出てくるとは
　思いませんでしたがね」

男
「何を言う、このホテルを含め…
　進級試験で使用する施設の大多数が
　遠月リゾートの管轄だ

　俺は遠月リゾート総料理長であり
　学園取締役会役員

　勝負を取り持つ資格は
　大いにあると思うが？」

男の正体は…堂島だった

ソーマ
「ど…堂島先輩！！」



堂島
「選抜決勝以来だな…幸平」

ぽかーんとするソーマ

堂島
「では早速ルール説明に入ろう
　お題は例年の進級試験で
　頻出していた中から
　無作為に抽出し決定された」

封筒から紙を取り出す堂島

堂島
「対決テーマは…【熊肉】」

ソーマ
「くま？」

葉山
「…フッ」

堂島
「【熊肉を最高に美味しく
　　味わわせる一品】で
　ぶつかってもらう！！

　対決は3日後！
　それまでは準備期間とする

　宿泊する部屋と試作のための
　厨房を双方に用意している

　審査員は遠月グループから
　公平たる人物を
　ピックアップすると約束しよう

　更に当日使用する熊肉については
　最適に解体・血抜き・熟成を
　済ませたものをこちらで用意する

　それ以外の食材は各自で
　調達をおこなうこと！

　説明は以上だ」

葉山
「…だそうだ幸平
　まさか受けねえなんて
　言わねえよな？」

ムッとする表情を浮かべるソーマ

ソーマ
「…いい加減ナメんなっつの

　お前へのリベンジマッチ自体は
　こちとら上等なんだよ

　あぁ、わかったよ！

　そっちがその気ならお望み通り
　やってやろうじゃねーか！」



葉山
「そうこなくっちゃな

　じゃあな幸平、
　せいぜい試作に励んでくれ

　【投げ出すんじゃ】ねぇぜ？」

ソーマ
「誰がだよ！」

そう言って去っていく葉山

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ソーマ
「…ちっきしょー
　まさか葉山が薊政権側に
　ついちまったなんてなー…

　ねぇ、もしかして堂島先輩も
　セントラルの一員に
　なっちゃったんすか？」

堂島
「…いいや？
　俺はあくまで中立の立場だ」

ソーマ
「あ…そーなんすかよかった
　…で、汐見ゼミって
　マジで潰れたんすか？」

堂島
「あぁ、確かに今の学園には
　存在しない」

ソーマ
「うへー…マジすか

　つーか、ホントに色んな情報が
　一気に来たぞ！？

　葉山が九席ぃ？ほんとかよ…！
　あれ？じゃあ叡山先輩は何席だ？

　そんで薙切ってまだ十席のままなのか？
　うおぉぉ整理できねーっ！！」

頭を抱えるソーマ

堂島
「今は周りの事に
　気取られている場合では
　ないかもしれんぞ」

ソーマ
「…へ？」

堂島
「この勝負もまた…お前にとって
　厳しいものになるだろうからな」

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【厨房】

厨房に行ったソーマが
冷蔵庫からパック詰めの
熊肉を取り出す

ソーマ
「おおっ、これが熊肉…！」



堂島の言葉を思い返すソーマ

堂島
【それほど量は多くないが
　試作用の熊肉を2人に用意した

　料理の方向性を決めるために
　使ってくれ】

ソーマ
「実際に調理するのは
　初めてなんだよなー
　どの部位だこりゃ？」

その時、ジビエマスター吉野の
言葉を思い返すソーマ

吉野
【熊肉はモノや時期にもよるけど
　結構、臭みがあるんだよねー

　鹿や猪に比べると
　ちょっと注意が必要な肉だよ！】

ソーマ
（吉野がこんなこと言ってたっけ

　とりあえず、どんなもんか
　味わってみるか

　まずは熊自体の風味を掴んでみたいし
　一発目は超シンプルに塩だけで焼く！）

フライパンで熊肉を焼いていくソーマ

ソーマ
「よっ、おお？なんか普通にいい匂いだぞ？
　解体処理とかがちゃんとしてるからか…？

　たしかにちょっとワイルド感あるけど
　全然いけそーじゃん！」

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ソーマが完成した熊肉を更に乗せる



ソーマ
「できた！！さっそく一口……」

一切れ食べてみるソーマ

ソーマ
「おお！

　甘くてコクのある
　脂がじゅわっと！

　やっぱクセは強いけど
　意外といけ―…」

笑顔だったソーマが
急に無表情になり固まる

ソーマ
（…いや、ひとしきり咀嚼した後に
　ぬもっと顔を出したこの風味…

　鼻を抜ける獣っぽさ…
　あぁ…これが獣っぽさっていうのか！
　って実感できる、そんな感じだ

　こりゃ確かにちょっと特殊な匂い
　つーかぶっちゃけ…
　臭いっちゃあ臭い！！）

ソーマ
「ま、まあ今回はシンプルに
　焼いただけだしな

　臭み抜きっつったら基本は香辛料！
　ガンガン投入すれば次はバッチリ…」

その時、ハッとするソーマ

ソーマ
（そうか…！
　さっき堂島先輩が言ってたのは
　こういう意味だったのか！）

堂島の言葉を思い出すソーマ

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【回想】

堂島
「この勝負もまた…お前にとって
　厳しいものになるだろうからな」

ソーマ
「どーいうこと…っすか？」

堂島
「試作に入れば恐らく
　すぐに直面するだろう

　熊肉と向き合うとは
　どういう事なのかを…！」

【回想終了】

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ソーマ
（この特別な肉を扱うには
　臭み抜きはかかせない！

　そのためには下ごしらえから
　下茹で・火入れ・味付けなどの
　各段階で工夫が必要！

　そうたとえば…
　【香辛料（スパイス）】…！！

　つまり葉山の独壇場じゃねぇか！！）



葉山と堂島の言葉を思い出すソーマ

葉山
【投げ出すんじゃねぇぜ？】

堂島
【しかも葉山は中枢美食機関
　（セントラル）へと加わった事で

　その得意技にさらなる磨きを
　かけていると聞く】

ソーマ
（ちくしょーっ！！

　葉山とぶつかる時に限って
　スパイスがめっちゃ重要な
　課題が出やがる！

　いや相手の土俵で勝負するのは
　嫌いじゃねーけどさ！

　とにかく次は…
　いま部屋にある材料で臭み抜きを
　しっかり意識するぞ）

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スライスしたにんにく等で臭み抜きし
熊肉を焼いて味見するソーマだが…

ソーマ
「…！！」

ソーマ
（ぬうううぅん…さっきよりは
　かなりマシになったけど…
　まだまだ全然だ

　鼻に纏わりつくイヤな感じが
　まだ消えてねぇ）



ソーマ
「ダメだ！

　まず使いそうな材料を
　しっかり揃えてからじゃねーと
　試作もままならねぇぞ

　えっと…とりあえず臭み取りに
　試してみたいスパイスは
　月桂樹と八角と…あと赤唐辛子…！」

頭を抱えているソーマ

ソーマ
（くそっ！

　まっさきに作る品の
　方向性を確定させてーのに
　臭み抜きの目算でもたついてる！

　熊肉攻略…あと3日しかねーのに！

　このままじゃ時間が
　ぜんぜん足りねー…！！）

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その時、廊下から声が聞こえてくる

？
「せいっ！せいっ！」

ソーマ
「…ん？」

？
「せいっ！せいっ！
　せいっ！せいっ！」

だんだんと声が近づいてくる
そしてドアが開かれる

ソーマ
「！？」

現れたのは坊主軍団
手には様々なスパイスがある

坊主軍団
「月桂樹（ユエグイスウ）！！
　八角（バージャオ）！！

　小茴香（シャホホエイシャン）！！
　丁香（ディンシャン）！！

　桂皮（ゴェイピー）！！
　辣椒（ラージャオ）！！」



ソーマ
「…（汗」

ソーマ
（スキンヘッドで遠月の制服！
　おまけにこの独特なノリ！
　完全に覚えあり！！）

そこへ現れる久我

久我
「ちょっとちょっとちょっとー！
　浮かない顏しちゃってんじゃーん！

　足りなかった香辛料（もん）は
　コレっしょ？

　頼りないなぁ、幸平ちぃん」

ソーマ
「久我先輩！！」



煽り
「参上ッ！！」

食戟のソーマ ネタバレ 181話へ続く